土地を探していて割安な物件を見つけたら建築条件付き土地だったが、建築条件付き土地ってなんだろうと疑問に思われた方もいらっしゃるでしょう。
本記事では建築条件付き土地についてわかりやすく解説します。
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建築条件付き土地とは
建築条件付き土地とは、文字通り条件のある土地のことを言います。その条件とはその土地に家を建てる場合には、決められた施工会社に依頼して家を建てる契約を結ばなければならないというものです。
注意が必要なのは、決められた施工会社に依頼して家を建てる契約を結ぶことだけでなく、その会社と一定期間内に請負契約を締結する必要があるという２つが条件となっている点です。決められた施工会社とは土地の売主や売主が指定する施工会社のことを指します。
また一定期間とは多くの場合３ヶ月程度となっています。
そのため、土地の売買契約を締結してから３ヶ月以内に家の間取りや仕様を決めて指定された施工会社と請負契約を締結する必要があります。このような流れで進める必要がある土地を建築条件付き土地というのです。
なお、建築条件付き土地は売建住宅と呼ばれるケースもありますが、どちらも同じ意味ですので押さえておきましょう。
建築条件付き土地が安い理由
建築条件付き土地の最大の特徴は土地が割安に売られるという点です。
なぜ建築条件付き土地が安く売られるかというと、一般的な建築条件の付かない土地の場合には土地の売買だけで売主は利益を得る必要があります。
これに対して建築条件付き土地の場合には家の建築で利益をあげることができるため、土地代で得る利益を最小限に抑えることができます。そのため、建築条件付き土地は土地の値段を抑えることができ、割安な価格を設定することができるのです。
そのため、建築条件付き土地を購入する場合には土地の価格だけでなく建物の建築費も合わせた総額でどのくらい安くなっているかといった点を確認する必要があります。
建築条件付き土地のメリット・デメリット
建築条件付き土地にはどのようなメリットやデメリットがあるでしょうか。ここからは建築条件付き土地のメリットやデメリットについて解説します。
建築条件付き土地のメリット
建築条件付き土地のメリットには以下のようなものがあります。
- 土地を割安で購入することができる
- 間取りが自由なことが多い
- 土地を準備する必要が無い
これらのメリットの中でも一番大きなメリットは土地代を安く抑えることができるという点でしょう。土地代は家の建築費用全体の中でも占める割合が大きいため、こうした土地代を抑えることができるというのは非常に大きなメリットがあります。
また契約期間に関するルールはあるものの、建売住宅のようにプランが決まっている訳ではないため、間取りや設備などは自由に決めることができます。建築条件付き土地を上手く利用すれば、お得に希望の住まいを手に入れることができるでしょう。
ただし、注文住宅と同じような自由度があるとは限らず、どこまで自由に決めることができるかは施工会社によって異なるため事前にしっかりと確認しておきましょう。
また、これら以外のメリットとして不動産仲介会社を経由しない場合、仲介手数料が不要となる点も挙げられます。
建築条件付き土地のデメリット
他方で建築条件付き土地のデメリットは以下の点が挙げられます。
- 施行会社を選ぶことができない
- 短期間で間取りや仕様を決めなければならない
- 費用の比較検討ができない
こうしたデメリットの中でも特に注意すべきなのが②の短期間で間取りや仕様を決めなければならないという点です。仕事や子育てなどがある中で、３ヶ月で間取りや細かい仕様を決定するというのはかなりタイトスケジュールになってしまう可能性があります。この点は覚悟をもって臨む必要があるでしょう。
また、施工会社が選べないため、その会社が提供している工法や商品の中からプランを決めていくことになるため、その会社が提供しているものの中に希望する工法や商品が無かったという事態にもなりかねません。
さらに、施工会社が決まった会社になるため、建築費を他の施工会社と相見積もりを取るといった費用の比較検討はできません。そのため、建築費用を安くしたい場合には、設備などのグレードを落とすといった対応が必要となる点もデメリットの一つと言えるでしょう。
建築条件付き土地を購入するときの注意点
建築条件付き土地を購入するときには以下の点に注意しましょう。
住宅ローンを土地と建物一緒にはできない
建築条件付き土地の場合、土地と建物がセットになっているイメージを持たれる方も多いため、住宅ローンで土地代と建物の建築費用を一緒に借りることができるのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、できません。
というのも住宅ローンは家の建築費が確定しないと借りることができませんが、建築条件付き土地の場合も通常の土地と同じように土地を購入した後に間取りや仕様を決定することで建築費が明確になっていきます。
そのため、先に契約しなければいけない土地の代金をまず支払い、その後に建物が完成したら建物の建築費用を支払うというように土地と建物の代金は別々に支払うことになります。
ローンを組んで土地代金を支払いたい場合には、つなぎ融資を利用して土地代金を支払うのが一般的です。
建物の仲介手数料は不要
建築条件付き土地の場合には、建物の請負先はすでに決定しているため建物に関する仲介手数料は不要になります。土地については仲介業者がいる場合には必要となるので注意しましょう。
タイトなタイムスケジュールになる
一般的な建築条件付き土地は３ヶ月以内に施工業者と契約することになるため、それまでに間取りや仕様を決定するというのはかなりタイトなスケジュールになる点は押さえておきましょう。というのも、家の間取りを決めるだけでもある程度時間をかけて打ち合わせする必要がありますし、設備もそれぞれカタログを見てどこのメーカーにするかを決めていかなければいけません。こういった手間や時間を考えると３ヶ月というのは非常に短い期間であることが想像できるでしょう。
相見積もりは取れない
前述の通り、建築条件付き土地は施工業者が決まっています。そのため、様々な業者に見積もりを取って値段の安いところにするといった相見積もりをすることができません。その結果、３ヶ月という短いスパンの中で提示された見積もりが適正なのかを判断する必要があります。こうした作業も相見積もりを取れないため、難しくなりがちという点も押さえておきましょう。
決まったプランの範囲内でしか家が建てられないケースもある
フリープランや自由設計と広告に記載されていたため建築条件付き土地を購入したが、実際には希望通りの設計ができなかったというのもよくある建築条件付き土地にまつわるトラブルです。
建築条件付き土地は注文住宅に比べると設計の自由度が低いケースが多く、中には決まったプランでのみ家が建てられるケースもあるため、どこまで自由に設計できるのかは事前に確認しておきましょう。
建築条件を外せる可能性は低い
建築条件付き土地で思ったような設計ができないことが分かった場合、希望する方が多いのが建築条件を外せないかというものです。しかし、これについては原則として外せないと考えておきましょう。
まれにその土地がいつまでも売れ残っていた場合や地価の下落が続いている場合などその土地を保有しているより少しでも利益が出るうちに売ってしまいたいと売主が考えたようなケースでは建築条件を外してでも土地を売る場合が考えられます。
しかし、こうした例外的な場合でもない限り建築条件は外れないものと考えておきましょう。
建築条件付き土地が向いている人
建築条件付き土地は、家を建てる土地を探している人ならどんな人でも向いているというものではなく、一定の人に向いた商品と言えるでしょう。そこで、建築条件付き土地が向いている人について解説します。
まず、前述の通り建築条件付き土地は施工業者との契約に時間制限があり、注文住宅ほどの自由度がある訳ではありません。そのため、家づくりにこだわりを持っている人の場合、こうしたこだわりを実現できないケースが少なくないため建築条件付き土地は向いていないと言えるでしょう。
また、時間をかけてプランをじっくりと練りたいという方も同様に向いていないと言えるでしょう。
これに対して、標準的な仕様で十分満足できる方や選択肢が多いと決められないという方、オーソドックスなタイプの家が建てたいと考える方にとっては希望の家を割安で建てることができるため、こうした方には建築条件付き土地は向いているといえるでしょう。
また、期間制限も逆に早く家を建てたいと希望している人にとってはマイナスどころかプラスに働くことも考えられます。そのため、とにかく早く家を建てたいと考えている方にとっても建築条件付き土地は向いていると言えるでしょう。
まとめ
建築条件付き土地は家を建てるすべての人におすすめできるものではありませんが、建築会社にあまりこだわりのない方や、ハウスメーカーの標準仕様の家で満足できる方、３か月以内に打ち合わせと間取りや設備の決定ができる時間的な余裕のある方、とにかく早く家を建てたい方などには非常におすすめだと言えるでしょう。
本記事を参考に建築条件付き土地のメリットとデメリットをご確認いただき、建築条件付き土地が向いている方はぜひ割安で理想の家を建てられてみてはいかがでしょうか。
希望していた建築エリアにあり予算が合う場合には、建築条件付き土地という選択肢も一つの大きな選択肢となりえるでしょう。
タクトホームでは建築条件付き土地の実績も豊富です。
ご相談いただければ、それぞれのライフスタイルに合わせたプランをご用意していたしますので、ぜひ一度タクトホームにご相談ください。
