- 長期優良住宅にして補助金をもらいたい
- 税制優遇を受けたい・条件や申請方法を知りたい
上記のように考えている人は多いのではないでしょうか?新築住宅を購入する際は、長期優良住宅の認定条件を満たせば、数百万円単位で補助金を受けることが可能です。
補助を受けられるかどうかで住まいの計画や今後のライフプランは大きく変わるでしょう。そこで本記事では長期優良住宅の補助金・税制優遇について解説します。
Contents
長期優良住宅をわかりやすく!主な補助金・税額優遇一覧
少しわかりづらい長期優良住宅の制度ですが、まずはこれを正しく理解しましょう。本記事では分かりやすく説明するので、参考にしてください。
そのうえで利用できる主な補助金と税制優遇について解説します。
長期優良住宅とは?認定される条件
長期優良住宅とは、国が定める「長期優良住宅認定制度」の基準を満たし、認定された住宅を指します。
同制度は「長期的に良好な状態で居住し続けるための措置・工事が実施されている住宅」を、長期優良住宅として認定するものです。
つまり長期優良住宅とは、「長く安心安全に住めると国に認められた住宅」と言い換えられるでしょう。具体的には以下が長期優良住宅として定義されます。
- 長期的に使用・居住できるための構造や設備を持っている
- 居住環境などに対して配慮が用意されていること
- 住居面積が一定以上であること
- 優良住宅としての状態を維持するための期間や方法が定められている
- 自然災害の発生に対して配慮している
(参考文献:一般社団法人:住宅性能評価・表示協会)
長期優良住宅の認定は、都道府県や市区町村に対して後ほど解説する手続きを実施することで得られます。
長期優良住宅として認定されるメリットは、なんと言っても各種補助金や税制優遇が受けられることです。主に利用される補助金としては、以下が挙げられます。
- リフォーム補助金
- 地域型グリーン化事業の補助金
- ZEH支援事業の補助金
- こどもみらい住宅支援補助金
これらの補助金制度を利用することで、住宅にかかる維持費やリフォーム費用を安くできます。
また、住宅自体の性能、たとえば耐震性や断熱性を高める工事や措置を実施できるので、よりよい住まいを保つことが可能です。
住宅を購入するうえで、長期優良住宅認定により補助金や税制優遇を適用するのは基本中の基本。
下記でそれぞれの補助金について解説するのでぜひ参考にしてください。
リフォーム補助金
長期優良住宅ではリフォーム補助金を利用することができます。これは、住宅をリフォームする際にかかる費用の一部を、国や自治体が負担する制度です。
国土交通省は「長期優良住宅化リフォーム推進事業」と称して、住宅機能向上や生活環境整備につながる工事を支援しています。
これに該当するなら、戸建て・マンションなど関係なく補助金を受け取ることが可能です。補助限度額は100万円に設定されており、リフォーム費用をおさえるうえで大きな助けになるでしょう。
具体的には、以下の工事がリフォーム補助金の主な交付対象となります。
工事種別 | 施工内容一例 |
省エネルギー対策 | 高性能サッシへの交換 高効率給湯システムの導入 |
耐震工事 | 耐震素材の増設 屋根部の軽量化 |
構造躯体の劣化予防 | シロアリ被害の防止 ユニットバスへの交換 |
バリアフリー改修工事 | 転倒防止用の手すり設置など |
テレワーク環境整備改修工事 | 部屋の仕切り壁の設置など |
三世代同居対応改修工事 | キッチンやトイレ、玄関の増設 |
またリフォーム補助金を適用するには、以下の条件をクリアする必要があります。
- リフォーム前の段階でインスペクションを完了する
- 維持保全計画とリフォーム履歴を提出する
- リフォーム工事後に、制度で定める性能基準をクリアしている
- 面積確保や居住環境などの条件をクリアしている
リフォームを実施する場合、上記の条件がクリアできる施工内容であるかきちんと確認しておきましょう。
地域型グリーン化事業の補助金
地域型グリーン化事業とは、国土交通省が認定した事業者グループが建築する、「耐久性や省エネ能力の高い新築木造住宅」に対して補助金を交付する制度です。
事業者グループとは、各地域の工務店やハウスメーカーを中心として、住宅設計や品質管理を実施する複数社の組織体を示します。
つまり認定を受けた事業者グループに建築を依頼することで、補助金が受け取れるわけです。
地域型グリーン化事業の補助金は最大で140万円と高額。木造住宅の新築を考えるなら、ぜひこの制度を利用しましょう。そのためには、国土交通省が認定した事業者グループであることか確認しておくことが大切です。
こどもみらい住宅事業支援補助金
こどもみらい住宅支援事業の補助金は以下の場合に、最大80万円が交付される制度です。
<新築住宅の場合>
- 子育て世帯(2003年4月2日以降に生まれた子を有する)である
- 1に該当しない場合は若者夫婦世帯(どちらかが1981年4月2日以降の生まれ)である
- こどもみらい住宅事業者によって建築されている
- 支援事業が定める新築住宅もしくは新築分譲住宅である
<リフォームの場合>
- こどもみらい住宅事業者がリフォーム工事を担当する
- 申請者がリフォーム対象住宅の所有者等である
- 支援事業の定めるリフォーム工事に該当する
この制度は、子育て世帯もしくは若者夫婦を支援するために運営されています。ただし令和4年の場合は子供が19歳以下か、夫婦どちらかが41歳以下であれば利用することが可能です。
意外にも易しい条件で利用できます。自身のケースにおいて活用できる可能性も高いので、ぜひ確認しておきましょう。
補助金を利用するには「こどもみらい住宅事業者」に指定された施工会社に依頼する必要があります。事業者は公式サイトデータベースから検索できます。
長期優良住宅における税制優遇一覧
長期優良住宅では補助金のみならず各種の税制優遇を利用することも可能です。対象となるのは所得税をはじめとした4種の税金。
優遇の内容は、以下のように細かく分けられています。
税金 | 既存住宅購入 | 新築 | リフォーム |
所得税 | 住宅ローン減税 (控除期間10年、 控除率0.7%) | <投資型減税> 認定された性能 強化標準費用額の10% <住宅ローン減税> (控除期間13年、控除率0.7%) | |
登録免許税 | 所有権保存登記の場合は 0.4%から0.1%に軽減 所有権移転登記は2.0% から0.2%に軽減 (マンションは0.1%) | ||
不動産取得税 | 一般的な課税標準に控除額を 100万円上乗せ | ||
固定資産税 | 50%減額 (控除期間は戸建て:5年、 マンション:7年) | 1年間のみ 2/3減額 |
新築の場合は、あらゆる税金において税制優遇を受けられます。新しく家を建てる場合は、かならず長期優良住宅の認定を受けて税金を安くできないか検討しましょう。
その他リフォームを実施する場合も、所得税・固定資産税をしっかりとおさえることが可能です。
長期優良住宅の補助金・税額優遇を利用する方法・条件
長期優良住宅の補助金や税額優遇を利用するには、以下のステップをクリアする必要があります。
- 認定基準をクリアした長期優良住宅建築等計画を作成して提出する
- 性能評価を受けて「適合証」を取得する
- 認定申請を実施する
長期優良住宅であるかどうかは、国もしくは都道府県、市区町村の認定によって判断されます。そのうえで第三者機関による性能評価を受けて、「適合証」という証明を取得しなければいけません。
さらに認定を申請して、ようやく長期優良住宅として認められます。
認定基準をクリアする
長期優良住宅の補助金や税額優遇を受けるには、まず認定基準をクリアしなければいけません。
<認定基準>
- 長期的に使用・居住できるための構造や設備を持っている
- 居住環境などに対して配慮が用意されていること
- 住居面積が一定以上であること
- 優良住宅としての状態を維持するための期間や方法が定められている
- 自然災害の発生に対して配慮している
(参考文献:一般社団法人:住宅性能評価・表示協会)
ただしこの手続きは請負者や工務店、つまり実際に工事を担当する会社や個人が実施するものです。自身でやるべきことはさほど多くはないので安心してください。
性能評価を受けて「適合証」を取得する
長期優良住宅建築等計画を提出すると、専門機関による性能評価が行われます。その段階で長期優良住宅としての基準をクリアしていれば、「適合証」を取得することが可能です。
認定申請を実施する
最後に長期優良住宅であることを認めてもらうため、認定申請をおこないます。ここで重要なのは必要書類が多岐にわたること。主だったものでも以下が必要です。
- 認定申請書
- 設計内容説明書
- 各種図面・計算書
- 配置図
- 適合証
- 内容説明添付資料
これらの必要書類を自力で揃えるとなると、相当な手間と知識が必要です。工務店や施工会社のアドバイスや協力を仰ぎながら少しずつ準備しましょう。
なお、認定申請を出すには10,000円から30,000円程度の費用が必要です。費用は自治体や年度によって変わるので、心配であれば認定申請を実施する前に確認しておきましょう。
長期優良住宅の補助金以外で利用できる制度一例
長期優良住宅の補助金以外でも、利用できる制度が数多く存在します。下記で一例を紹介するので、該当するものがないか確認しておきましょう。
自治体による補助金・助成金
長期優良住宅ではなくとも、各自治体で独自の補助金や助成金が用意されています。これらを利用することで、住宅にかかる経済的負担をさらにおさえることが可能です。
たとえば東京都文京区は、バリアフリー化リフォームに対して上限20万円の補助金を交付しています。
同様に自身の居住する地域でも適用される補助金・助成金制度がないか、ぜひ一度市区町村に問い合わせてみましょう。
またgoo住宅・不動産から、各都道府県・市町村で利用できる制度を確認することも可能です。
新築した場合の補助金・助成金
住宅を新築した場合は、数多くの補助金、助成金を利用することが可能です。
- ZEH補助金
- LCCM住宅整備推進事業による補助金
- DE導入事業による助成金
さらに自治体によって新築に対して独自の補助金制度が設定されていることもあります。「◯◯市 新築 補助金」などと検索すれば見つけることが可能です。あるいは、施工会社や工務店に問い合わせるのもよいでしょう。
すまい給付金制度
すまい給付金制度は、度重なる消費税引き上げによる家計負担を軽減するために推進されている事業です。最大で50万円が交付され、増税にともなう出費を大きくおさえられます。
対象者および対象となる住居の主な要件は以下のとおりです。
(引用:すまい給付金サイト)
(引用:すまい給付金サイト)
長期優良住宅の補助金・税制優遇は常に意識しよう
本記事では、長期優良住宅の補助金・税制優遇について解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- 長期優良住宅とは国が定める認定制度基準を満たした住宅のこと
- 認定されるとさまざまな補助金を受けられる
- 一例としてリフォーム補助金で最大100万円が交付される
- 各種の税制優遇も充実
- 補助金を受けるには認定基準のクリアに始まり、認定申請が必要
- 認定と申請には施工会社が協力してくれる
国土交通省は、長期優良住宅に認定された場合にはさまざまな補助金や税制優遇を提供しています。
家を建てる、あるいは購入するとき、これらの支援を受けられるかどうか重要なポイントとなるでしょう。100万円単位で補助金を受けられるケースもあり、「後から申請できることに気づいた」というパターンだけは避けたいところです。
自身の場合で利用できる補助金や税制優遇がないか、きちんと確認しておきましょう。
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