お家のお悩み

おしゃれな内装の家にするには? 実例やポイントを紹介

念願のマイホームを建てるなら「おしゃれな家にしたい!」と思うのは当然のことです。しかし、どうしたらおしゃれな内装が実現するのかよく分からないとお悩みの人もいることでしょう。本記事では、おしゃれな内装にするためのポイントを、実例を挙げてご紹介します。

家の内装の基本的な決め方3ステップ

まずは、おしゃれな内装にしたいならもちろんのこと、一般的な注文住宅でも応用の利く内装の決め方を、3ステップでご紹介します。

STEP1:好みのテイストを見つける

内装デザインを決める際には、最初に大まかな方向性を決めておかなければいけません。インテリア雑誌や実際の施工例の写真が掲載されているウェブサイトなどを見て、好みのテイストを見つけることから始めましょう。

ナチュラル、モダン、和風、ヨーロピアンなど様々なテイストがありますが、それぞれ先入観をもたずに、幅広く見て選択肢を増やしたほうがいいでしょう。例えば自分では「ナチュラルが好き」と思っていても、写真を見るとほかのテイストのほうが魅力的で暮らしやすそうに感じられることもあります。

方向性が定まらないまま内装を決めようとしても、時間をとられるばかりで最終的にはちぐはぐな内装になってしまいます。

また、家族で意見が割れてしまうこともあるでしょう。その場合、リビングなど家族で集う場所については誰か一人の意見に引きずられることなく、無難なインテリアにしておくことをおすすめします

好みの方向性にもよりますが、個性が際立つ内装は、ほかの人にとって過ごしにくい場所に感じられてしまうことも少なくありません。リビングを無難にまとめた分、各自の個室をそれぞれの好みに仕上げるのもいいでしょう。

STEP2:素材や配色を決める

内装の方向性が決まったら、どんな内装材を使うのか、どんな色にするのかを具体的に決めていきます。床と壁は面積も広く、一番目につきやすい場所なので、まず床と壁を決めるのがいいでしょう。

床と壁が決まったら次は天井です。天井も面積は広いのですが、高さがあるため床や壁ほど目にはつきません。床と壁を決めてから、それに合わせて天井の建築材を決めるという順番がおすすめです。

最後に建具を決めます。建具とは部屋と外とのしきりとして造られる、扉、ふすま、障子、窓などのことです。建具は部屋の中でも目につく場所なので、材質、色、デザインのすべてに気を配りたいものです。

ただ、紹介した順番は決めやすさを考えてのものなので、それほどこだわる必要はありません。気に入ったドアをどうしても使いたい場合、ドアに合わせて周囲の壁紙や床材を決めていくという方法もあるでしょう。

床材や壁紙といった内装材を決める際には、カタロクなどの写真だけで選ぶのではなく、実物のカットサンプルを確認しましょう。印刷された写真と実物では色合いが変わって見えることもあり、実際に触ってみないと素材感が分かりません。

また同じ内装材でも、明るいところと暗い場所では見え方がまったく変わってしまうこともあります。カットサンプルを確認する場合は、施工する部屋に近い環境で確かめることをおすすめします。

STEP3:照明を決める

最後は照明です。どこにどんな照明を配置するのかによって、内装の見え方は大きく変わります。また、照明の位置や数は簡単には変更できないので、慎重に決めていきましょう。

照明のデザインも、部屋のイメージに大きな影響を与えます。天井に直接取り付けるシーリングライトや、天井からぶら下げるペンダントライト、天井に埋め込むダウンライト、壁や柱に取り付けるブラケットライトなど、さまざまなタイプの照明を検討してみましょう。

照明の種類や数が増えるほど、たくさんのスイッチや配線が必要になります。あちらこちらに照明スイッチが散らばっていると、見た目や使い勝手が悪くなってしまいます。照明を考える際には、スイッチの位置も合わせて考えましょう

知っておきたい内装の種類や素材

内装に使われる建築材には様々なものがあります。それぞれの特徴を知っておくと、内装を決めるのに役立つことでしょう。内装材の種類や特徴を簡単にご紹介します。

床材の種類

床材には、フローリング、フロアタイル、カーペット、ビニールクロスなどがあります。

フローリングはご存知の通り、木の板で床を張ったものです。フローリングと一口に言っても、合板と無垢材の2種類があり、性質に違いがあります。

合板とは表面に化粧板を貼ったものをいい、反りや曲がり、ねじれが出ないよう加工されています。対して無垢材は1種類の天然木から切り出したものなので、反りや曲がり、ねじれが出てしまうことがあります。

その性質から、無垢材は床暖房に向いていません。また合板と無垢材のいずれも、床の美しさを保つためには定期的なワックスがけが必要です。

フロアタイルは、板状の素材を床に貼り付けたものです。人気が高いのはポリ塩化ビニル製の木目調で、床に並べるとフローリングのような見た目になります。

フロアタイルにはセラミック製のものもあり、ストーンテイストの床が実現できます。フロアタイルは長方形をはじめ、正方形、六角形などさまざまな形があり、色調もバラエティ豊富です。

カーペットの床材には、ウール、シルク、コットンといった天然繊維と、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの化学繊維のものがあります。

カーベットの床は暖かいというメリットがありますが、メンテナンスに手がかかるのがデメリットでしょう。メンテナンスを怠るとダニがつきやすく、汚れたときの掃除も大変です。

ビニールクロスは価格も安く、色や柄の種類も豊富ですが、どうしても安っぽい印象になってしまいます。ただ、防水性や防汚性には非常に優れているので、キッチンや洗面所といった水回りにはおすすめです。

壁紙・天井クロスの種類

壁紙や天井クロスには、ビニールクロス、紙クロス、布クロス、木質系クロス、無機質系クロスなどがあります。壁用、天井用と製品が分類されているわけではないので、まとめてご説明します。

ビニールクロスは、日本の住宅で最も多く使われている、ポリ塩化ビニル製の壁紙です。比較的安価で加工がしやすいため、様々な柄や色、質感のものが供給されているだけでなく、消臭や抗菌といった機能付きのものも豊富です。

耐久性が高く水にも強いので、汚れがついても水拭きできるのが魅力のひとつでしょう。ただし、一部の製品は有害物質のホルムアルデヒドを発散することがあり、シックハウス症候群の原因となってしまいます。

紙クロスはその名の通り、紙を使った壁紙です。もともとは木から作られているため、有害物質を発生させるリスクが低いのですが、摩擦や湿気によるダメージを受けやすく、汚れがついても拭き取れないというデメリットがあります。

布クロスには、木綿、絹、麻などの天然繊維を使ったものと、ポリエステルなど化学繊維の不織布を使ったものがあります。布の自然な凹凸による柔らかな印象で部屋を上品に彩りますが、紙クロスと同様に、汚れがつくと落としにくいという欠点があります。

天然繊維を使った布クロスを「織物クロス」、化学繊維の不織布で作られたクロスを「フリースクロス」と呼び分けることもあります。フリースクロスはビニールクロスや紙クロスと比べると伸び縮みが少ないため、貼ってから長期間たっても継ぎ目が目立ちにくいという特徴があります。

木質系クロスは、ごく薄く切り出した木材やコルクを、紙やアルミなどで裏打ちした壁紙です。ぬくもりと高級感を併せ持つ壁紙ですが、価格は高めとなっています。

無機質系クロスは、漆喰や珪藻土、ガラス繊維など不燃素材から作られているため、防火性に優れています。塗り壁にしたいけれど、価格やそのほかの条件が折り合わないといった場合におすすめですが、表面に凹凸があるため汚れがつきやすいという欠点があります。

クロス以外の内装材

床、壁、天井は、クロスなどを貼る以外に、構造材のコンクリートをむき出しで使う、漆喰などで塗る、レンガやタイルを敷き詰めるといった内装にすることもあります。

コンクリート打ち放しは、シャープでスタイリッシュなイメージから憧れる人も多いことでしょう。ただコンクリートは水を吸収しやすいため、防水加工をしておかないと汚れやシミがついてしまいます。

またコンクリートは熱伝導率が高いので、夏は暑く、冬は寒い家になりがちです。対策としては、壁そのものをコンクリート製にするのではなく、外壁は塗装やタイルで仕上げ、内壁のみをコンクリートにするといった方法があります。

漆喰は、石灰を焼いて水や糊で練って塗りつけたもので、耐久性が非常に高くなっています。漆喰には二酸化炭素を吸収すると固くなる性質があるため、年月が経つほど強固になるといっていいでしょう。

漆喰壁には調湿機能もあり、冬場の乾燥や夏の湿気を和らげてくれます。漆喰を塗りつける際には、平らに塗るだけでなく、コテを使って凹凸をつけて表情を出すこともできます。

床や壁にレンガを敷き詰める内装もおしゃれな雰囲気で、心惹かれる人も少なくありません。レンガの内側にはたくさんの気泡が含まれているため、断熱性や防音性があります。また耐熱性、耐火性にも優れています。

ただ、一面をレンガで仕上げてしまうと重厚感から重苦しい雰囲気になりがちなので、レンガ調のタイルを使ってポイント的に使うのがおすすめです。

おしゃれな内装にするために注意すべき5つのポイント

おしゃれな内装にするためには、注意しておきたいポイントがいくつかあります。これから紹介する5つのポイントを押さえて、注文住宅の建築やリフォームに活かしてみましょう。

ポイント1:優先順位を決める

インテリアにこだわりがあるのはいいことですが、あれもこれもと詰め込みすぎるとゴチャゴチャした印象になり、おしゃれから遠ざかってしまいます。おしゃれな内装を実現するには、足し算ではなく引き算で考えることが大切です。

内装の方向性を決めたら、その中でも「絶対に譲れない」という部分をひとつ選びましょう。そのほかの点についても優先順位をつけておくと、引き算がしやすくなります。

どれだけの要素を入れられるかは、部屋の広さや形、柱の位置など様々な条件によって変わってきます。引き算で全体的なバランスを整えていきましょう。

ポイント2:サンプルで色味や素材感を確認する

内装材を選ぶ際には、写真ではなく実物のカットサンプルを確認しましょう。写真と実物では雰囲気が違って見えることもあるので、カットサンプルで質感や手触りまで確認しておきたいところです。

同じ色の内装材でも、材質によって部屋の雰囲気は大きく変わります。ツヤがあるかないかだけでも印象がまったく違うので、複数のカットサンプルを取り寄せて比較検討したいものです。

また、カットサンプルを見て選んだにもかかわらず、部屋に敷き詰めてみたら想像と違ったというケースもあります。可能なら実際にその内装材を使っている家を見学して、使用感を見てみるといいでしょう

ポイント3:色の統一感を持たせる

内装に使う色は3色程度にとどめておくと、統一感が出ておしゃれな雰囲気を出しやすくなります。使う色が増えるほど配色のセンスが求められるので、ちぐはぐな印象になってしまうかもしれません。

インテリアにおける配色の黄金比率は、70:25:5といわれています。ベースカラーが70%、メインカラーが25%、アクセントカラーが5%という比率になるよう配色しましょう。

部屋の印象を決めるのは、70%を占めるベースカラーではなく、ベースカラーの中に置かれた25%のメインカラーです。

70%をメインカラーで埋め尽くしてしまうと、印象が強烈になりすぎて過ごしにくい部屋になってしまいます。なのでメインカラーは25%程度に抑えて、ベースカラーはメインカラーを邪魔しない色にしておくのがポイントです。

アクセントカラーは、部屋に変化をつけて新鮮な印象を与えるものです。メインカラーとアクセントカラーを水色と青、茶色とオークのような類似色にすると、落ち着いた雰囲気になります。

類似色だと単調になりすぎると感じる場合は、オレンジと緑、黄色と青のようにアクセントカラーをメインカラーの反対色にしてみると、ビビッドな印象になることでしょう。

また、室内の色のバランスを考える際には、内装材だけでなく家具の色も合わせて考えることを忘れてはいけません。内装材だけでバランスをとってしまうと、家具を入れた際に印象が変わってしまいます。

ポイント4:アクセント以外はシンプルにする

内装の優先順位を決めた際に「これだけは譲れない」というポイントを選んだら、それ以外の部分はできる限りシンプルにしたほうが、主役となる譲れないポイントが引き立ちます。

特に壁や床など広い面積の部分は、印象が強くなりがちなのでシンプルなカラーでまとめましょう。その分、素材感や質感にこだわると、上品さや高級感が出ます。

ポイント5:収納スペースを確保する

おしゃれな内装にする際に、忘れがちなのが収納スペースです。収納は生活感が出やすいので、疎かにするとおしゃれな内装も台無しになります。

まずは家財の量をしっかり把握して、収納に必要なスペースを確保しましょう。すっきりした印象にしたいなら、内装と一体感をもたせた壁面収納を造るのもおすすめです。

収納には、見せる収納と隠す収納があります。すべてを見えないところにしまうのではなく、お気に入りのアイテムをオープン棚やガラス扉の棚で見せる収納にすると、部屋のアクセントになってくれることでしょう。

おしゃれな内装の実例4選

おしゃれな内装といっても、方向性はさまざまです。おしゃれな内装の実例を写真でご紹介します。

暖かみを感じるナチュラルテイスト

ベースカラーを白にして、床とインテリアをウッドでまとめたナチュラルテイストのリピングです。弱い光でも育つ植物が、アクセントラーになっています。

敷物やカーテンの質感も、ナチュラルな雰囲気を引き立てるのに一役買っています。

遊び心のあるカフェテイスト

ナチュラルテイストと同じく、ベースが白、メインカラーがウッドですが、ウッドを濃い色にして、さらに黒をアクセントカラーに使うことでギャップを出しています。

あえてウッドではなく異質なガラスのテーブルにすることや、遊び心のあるデザインのペンダントライトで、カフェのようなおしゃれな雰囲気を感じさせます。

スタイリッシュモダンなモノトーン

壁や床は白でまとめて、黒の家具を配置したモノトーンのお部屋です。モノトーンにはシルバーもよく合いますが、窓のサッシを黒にすることで、部屋全体をスタイリッシュに引き締めています。

モノトーンには暖かみがないので、疲れている時はくつろげないと感じてしまうこともあるでしょう。敷物やクッションの材質をナチュラル素材にしておくと、空気感が和らぎます。

リッチな気分になれるホテルライク

内装はシンプルにまとめて、ダイニングの椅子を大きめのラグジュアリーなものにすることで、ホテルライクなリビングダイニングになっています。

注目すべきは壁面と床の照明でしょう。柔らかな光で部屋に変化をつけています。部屋を明るくしすぎないのも、リッチな気分を引き出すポイントです。

まとめ

一口におしゃれな家といっても、様々な種類や方向性があることがお分かりいただけたかと思います。家族とよく話し合い、好みのテイストにすることで、家で過ごす時間がより一層豊かになることでしょう。

「おしゃれな家にしたいけれど、どうしたらいいか分からない」という方は、ぜひタクトホームにご相談ください。お客様のご要望に合わせたご提案ができるだけでなく、建築材のカタログやカットサンプルも豊富に取りそろえているので、お客様が気に入るアイテムがきっと見つかります。

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