お家のお悩み

分譲賃貸マンションはやめたほうがいい?4つのデメリットを解説

分譲賃貸マンションは、賃貸にもかかわらずグレードが高いマンションに住めるという特徴がある一方、いくつかのデメリットがあることをご存じでしょうか。

本記事では、分譲賃貸マンションのデメリットや、やめたほうがいいと言われる理由について解説します。

分譲賃貸のデメリット1:家賃が高い

分譲賃貸マンションは、グレードが高く立地条件が良いなど魅力がある分、家賃も高めに設定されている傾向があります。

賃貸マンションと比べると家賃が高いケースが多い

一般的な賃貸マンションは、賃貸を目的として設備や仕様などの価格を抑えて建設されます。

一方、分譲マンションは、マイホームなど販売用のマンションであることから、立地や設備・共有部分などのグレードが高い物件が多いという特徴があります。

また、管理体制やセキュリティの面でも分譲マンションは賃貸マンションよりも充実していることが多いです。

このように、建物としてのグレードが高いことから、一般的に分譲マンションは賃貸マンションよりも家賃設定が高くなる傾向があるのです。

戸建てや分譲マンションを購入するより毎月の負担額が多くなるケースが多い

そもそも分譲賃貸マンションとは、分譲マンションが貸し出されている状態の物件です。

一般の賃貸マンションが、事業者などマンション全体のオーナーが保有しているのに対し、分譲賃貸は1室単位で分譲マンションを購入した人がオーナーとなります。

購入後に転勤やもともと投資用で購入したなど理由はさまざまですが、事業者ではなく個人がオーナーというケースが多いでしょう。

家賃設定はオーナーがしますが、オーナーは分譲マンションを購入したローンなどを考慮して家賃設定するため、高くなりやすいのです。

オーナーが毎月のローン返済を加味して家賃設定するということは、少なくとも毎月のローン返済額よりも家賃が高いということです。

仮に、自分でローンを組んで同じ条件で分譲マンションを購入すれば、ローン返済額だけで済むため、設定された家賃より負担が少なくなる可能性があります。

また、グレードの高い分譲マンションは、一戸建てよりも価格が高いケースもあるため、一戸建て購入よりも家賃が高いというケースも少なくないのです。

分譲賃貸のデメリット2:契約期間が短いケースが多い

分譲賃貸は、オーナーの事情によって貸し出されているため、事情によっては契約できる期間が短くなります。

特に、転勤など一時的に住めないから賃貸に出されているケースでは、転勤から戻るタイミングで契約終了になる可能性があります。

この時、注意しなければならないのが契約の種類です。

賃貸契約する場合、大きく次の2種類の契約方法があります。

  • 定期借家契約:契約期間をあらかじめ定め、期間終了で賃貸契約が終了する賃貸借契約
  • 普通借家契約:1年以上で契約期間を定め、契約更新が可能な賃貸借契約

一般的な賃貸で交わされる「普通借家契約」であれば、契約終了後でも更新すれば住み続けることが可能です。

貸主も、正当な理由がなければ契約更新や中途解約を拒絶できないため、借主に有利な契約といえるでしょう。

一方、定期借契約の場合、契約終了後の更新は基本的にできず、契約終了後は退去しなければなりません。

新たに契約し直すことで更新できる可能性はありますが、オーナーが了承しなければ再契約ができないため、借主は長期間住みにくくなります。

契約方法によって契約終了後の対応が変わってくるため、契約方法や契約期間はしっかりとチェックするようにしましょう。

分譲賃貸のデメリット3:ルールが複雑になりやすい

分譲賃貸マンションの場合、次の2つのルールが存在することになります。

  • マンションのルール
  • オーナーとのルール

守るべき規約が複雑になることでトラブルに発展するケースも少なくないため、注意が必要です。

分譲マンションには管理規約がある

マンションには、マンションの住人が守るべきルールとして、管理組合により管理規約が定められています。

オーナーから借りているといっても、入居者はマンション自体のルールを守る必要があります。

共有部分の使用方法やペットの許可・喫煙できる範囲・駐車場の台数などは、管理規約で細かく定められているので、事前に内容を確認するようにしましょう。

また、マンションによっては、管理役員や共有部分の清掃が持ち回り制となるケースがあります。

賃貸で借りている場合でも、そのようなマンション独自の制度には参加しないといけない点にも注意が必要です。

オーナーとの間の契約で規約を定めることがある

分譲賃貸マンションでは、分譲マンションの規約とは別にオーナーとの規約もあります。

そのため、分譲マンションの規約とオーナーの規約が異なると、ややこしくなります。

例えば、マンション規約ではペット可でも、オーナーとの規約でペット不可というケースは少なくありません。

反対に、オーナーがペット可にしているからといってペットを飼育していると、管理組合から注意されたというケースもあります。

また、駐車場も管理規約では利用できても、オーナーが優先的に利用するため利用できないといったケースもあるので注意が必要です。

このように、どちらかの規約だけしか確認せずにいると、規約違反になってしまいトラブルに発展する恐れもあります

契約する際には、マンションの規約とオーナーの規約の両方を理解しておくようにしましょう。

分譲賃貸のデメリット4:物件が比較的少ない

賃貸マンションに比較し、分譲賃貸マンションは物件自体が多くありません。

希望のエリアやグレードでは、そもそも賃貸分譲マンションの選択肢がない可能性も高いので注意しましょう。

また、仮に分譲賃貸マンションの物件があっても、条件が良い物件はすぐに借り手が決まってしまいます。

悩んでいる間に他の人に借りられてしまうことも少なくないので、見つけたらすぐに判断する必要がある点もデメリットと言えるでしょう。

分譲賃貸マンションはやめたほうがいいと言われる理由

「分譲賃貸マンションはやめたほうがいい」という話を耳にした方もいるでしょう。

ここでは、分譲マンションはやめたほうがいいと言われる理由として、次の3つを解説します。

  • 家賃が高いのに契約期間など借主に不利なケースが多い
  • 守らなければならない規約が多い
  • 自分に合った物件を探すのが大変

家賃が高いのに契約期間など借主に不利なケースが多い

分譲賃貸マンションは、一般的な賃貸マンションよりも家賃が高めです。

また、オーナーの事情に入居期間が左右されやすく、短期間しか入居できない可能性もあります。

一時的にグレードの高いマンションに住みたいといったケースでは問題ありませんが、長期間住むのが難しい可能性がある点には注意しましょう。

借主にとって不利な条件が多いため、契約に慎重になる必要があるのです。

守らなければならない規約が多い

分譲賃貸マンションでは、「マンションの管理規約」と「オーナーとの規約」の2つを守る必要があります。

両方の規約の合意性があればよいでしょうが、両方が異なるルールであることからトラブルに発展するケースも珍しくありません。

また、分譲マンションの所有者であれば、リフォームなどは比較的所有者が自由にできますが、賃貸ではオーナーの許可がなければリフォームできません。

このように、分譲マンションでも、賃貸であることから制限が多い点には注意が必要です。

加えて、その制限を作るオーナーが、不動産賃貸の専門知識のない個人というケースではさらに注意が必要になります。

オーナーが不動産賃貸の知識がないオーナーの場合、次のようなトラブルが起きる可能性があります。

  • 原状回復の費用でもめる
  • マンショントラブルに対応してもらえない

原状回復とは、マンションを退去する際に借主が元の状態に戻す義務のことです。

しかし、原状回復では通常使用の範囲内でのキズや摩耗は回復の対象外となります。

このことを知らないオーナーから高額な原状回復費を請求されるなどのトラブルに発展する可能性があるのです。

原状回復費については、賃貸契約書で定められています。

契約時に、原状回復の内容や特約などは契約書の確認だけでなくオーナーにも確認しておくようにしましょう。

また、分譲賃貸マンションで水漏れや設備の故障があれば、オーナーに対応してもらうことになります。

しかし、賃貸経験がないオーナーでは、業者を探すだけでも時間がかかるなど十分な対応が取れない可能性があるので注意しましょう。

トラブル時に対応についても、あらかじめ規約などで確認しておくことが大切です。

自分に合った物件を探すのが大変

分譲賃貸マンションは、不動産ポータルサイトなどで探すことができますが、供給量は多くありません。

一般的に分譲マンションは、メーカーが賃貸ではなく販売に出すのが一般的です。

分譲賃貸マンションが供給されるのは、分譲マンションを購入した個人の事情によるところが大きいため、そのようなオーナーの数はさほど多くはないでしょう。

そのため、自分の条件に合った物件を「分譲賃貸」で限定していると、選択肢はかなり狭くなります。

希望するエリアや物件で物件があっても、借り手の競合が多く借りられない可能性も高くなります。

分譲マンションを探すのであれば、賃貸以外も視野に入れて探すことが大切です。

まとめ

分譲賃貸のデメリットや、やめたほうがいいと言われる理由などについて解説しました。

分譲賃貸には、賃貸でありながらグレードの高い物件に住めるといったメリットがある一方、本記事でご紹介したさまざまなデメリットがあります。

分譲賃貸で契約を結ぶ際には、事前にしっかり本記事の内容を確認するようにしましょう。

そのうえで、ご自分のライフスタイルや考え方に合わないと思われた際には、一戸建てなど他の住まいを探すことも検討されてみてはいかがでしょうか。

タクトホームでは59,000棟超の分譲実績があります。

戸建てをご検討の方はぜひお問い合わせください。

人気記事