分譲地には売れる順番があることをご存じでしょうか。
本記事では、分譲地において、売れる順番が決まるポイントや分譲地の選び方など解説します。
分譲地の購入を検討されているという方は、本記事の内容をぜひ参考になさってください。
Contents
分譲地には売れる順番がある?人気が集まりやすい3つのポイント
分譲地とは、不動産会社などが購入した広い土地を、区画に分けて売却している土地のことです。
土地としての販売だけでなく、建物を建築した状態や建築プランが決まった状態で売られているケースもあり、その場合は分譲住宅や建売住宅と呼ばれます。
分譲住宅であっても区画選びが重要になります。
分譲住宅は、基本的に同じような仕様の家が建てられているので、区画の違いが大きな違いになってくるのです。
とはいえ、「同じエリアにある土地ならどこもそんなに変わらないのでは?」と思っている人も多いでしょう。
しかし、分譲地には売れる順番があり、人気の区画はすぐに売れてしまいます。
そのため、気になる区画の人気が高い場合は、早めに決断することが重要になるのです。
人気の高く売れやすい区画は、主に次の3つです。
- 陽当たりがよい
- 角地
- 価格が安い
それぞれどのような土地がみていきましょう。
陽当たりがよい
陽当たりのよい区画とは、一般的に区画の南側が道路に面している区画です。
南側が道路の場合は家の建築後でも遮るものがなくなり、陽当たりがよく日照時間も長くなることから人気があります。
また、西側に道路がある区画は午後から陽が入りやすく日照時間を長く確保でき、東側道路なら午前の陽当たりを確保しやすいという特徴があるため、南側の次に人気です。
一方、北側が道路になると陽当たりの条件は悪くなります。
このように、区画と道路が面する方角は陽当たりに関わってくるので、慎重に判断するようにしましょう。
角地
角地とは、区画の角に位置する土地です。
2本の道路に接しており、開放感や日当たりのよさで人気があります。
また、隣接する区画も少なくなるため、隣の家との距離をとりやすいという魅力もあります。
ちなみに、正面以外の3方向が別の区画に接している区画のことは、中地と呼びます。
価格が安い
価格の安い区画は、一般には条件の悪い区画です。
次のような区画があります。
- 北側が道路に面する区画
- 旗竿地
- 袋小路
- 細長い区画
北側に道路がある区画は、陽当たりが悪くなることから避けられやすい区画です。
また、狭い間口が道路に接し、奥にまとまった広さがある旗竿地や、周りを他の家などに囲まれ通り抜けできない袋小路の土地は、出入りにしにくさなどデメリットにより人気がありません。
細長い区画も建てられる家に制限ができることから、需要が低くなります。
このように、条件の悪い土地の大きなメリットが価格の安さです。
同じ分譲エリアの中でも、これらの土地は条件のよい土地に比べ価格が安くなります。
そのため、費用を抑えて購入したい人から一定の需要があり、実は隠れた人気がある土地ともいえるのです。
上記の3つの区画は人気があり、売れやすい区画です。
しかし、それぞれデメリットもあるのでメリット・デメリットを把握したうえで検討する必要もあります。
以下では、それぞれの特徴とメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
陽当たりがよい物件の特徴とメリット・デメリット
まずは、陽当たりがよい物件の特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
特徴
陽当たりのよい物件は、区画の南側が道路と接している物件です。
南側が道路になるため、日光を遮るものが少なく1日を通して陽当たりを確保しやすいという特徴があります。
区画全体で陽を取り入れやすいので、間取りを比較的自由にしやすくなるという点でも高い人気がある区画です。
メリット
陽当たりのよい物件のメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
- 開放的になりやすい
- 暖かく過ごせる
- カビが生えにくい
- 間取りを自由にしやすい
リビングやベランダを南側に確保することや建物を北側に寄せて庭の陽当たりをよくするなど、間取りの自由度が高く開放感の演出もしやすいというメリットがあります。
暖かく過ごせるだけでなく、湿気がこもりにくいためカビの発生を抑えることも可能です。
デメリット
デメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
- 価格が高い
- 夏は暑くなりがち
- プライバシー確保の必要がある
- 思ったほど陽が入らないこともある
人気の区画であるため、他の区画に比べて価格は高くなります。
また、陽当たりがよすぎることで、夏場は暑くなる点にも注意が必要です。
南側にリビングや庭を設けると、道路からの視線が気になります。
せっかく陽当たりのよいリビングを設けても、一日中カーテンを閉めっぱなしというケースも珍しくありません。
また、南側に庭を設けるために北側に建物を寄せることで、建物への陽当たりが悪くなり、思ったほど陽が入らないというケースもあります。
陽当たりのよさを活かしつつプライバシーも確保できるように、間取りを慎重に検討するようにしましょう。
角地物件の特徴とメリット・デメリット
次に、角地物件の特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
特徴
交差する2つの道路に接する土地である角地は、陽当たりのよさや開放感から人気があります。
ただし、接する方角により特徴が異なる点には注意しましょう。
角地は主に、次の4種類に分かれます。
- 南西角地
- 南東角地
- 北西角地
- 北東角地
角地の中でも人気が高いのが日当たりのいい、南東角地と南西角地です。
一方、北西角地や北東角地は場所によっては陽当たりが悪くなるので注意しましょう。
とはいえ、道路に2方向で接するため陽当たりの悪さは工夫次第で解消しやすいというメリットがあります。
メリット
メリットとして次のようなことが挙げられます。
- 駐車しやすいケースが多い
- 陽当たりがよくなりやすい
- 角地緩和を受けられる
- 間取りの自由度が高い
2方向が道路に接しているため、駐車場の位置や間取りの選択肢が増えます。
陽当たりのよい方向にリビングを設ける、出入りしやすい方を駐車場にするなど、都合のよい方を選びやすくなります。
特に、車の出し入れのしやすさは、毎日のことになるので日常生活を送るうえでは重要です。
また、角地は条件によっては、建ぺい率の緩和を受けられ、建ぺい率が10%ほどアップする可能性があります。
同じ敷地面積でも建ぺい率が上がればその分大きな建物を建てられるため、建物を大きくしたい人にもおすすめです。
デメリット
デメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
- プライバシーを確保しにくい
- 価格が高い
- 騒音の心配がある
角地は人気の高い土地のため、価格は高い傾向があります。
また、2方向が道路に面しているため、道路からの視線が気になりやすいものです。
リビングや庭には道路からの視線を遮る工夫が必要でしょう。
ただ、外から目立つ土地でもあるため、防犯性が高く空き巣などから敬遠されやすい土地というメリットにはなります。
接する道路の交通量が多いと騒音の心配も出てきます。
特に、小さい子供がいる場合、庭や玄関から飛び出しての交通事故のリスクも高くなる点には注意が必要です。
価格が安い物件の特徴とメリット・デメリット
価格が安い物件の特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
特徴
価格が安い物件とは、一般的には使いにくいなど需要が低い土地です。
陽当たりの悪い北側や使いにくい旗竿地などが代表的でしょう。
しかし、それぞれの物件でデメリットばかりではなくメリットもあります。
また、デメリットも間取りなどの工夫で解消できる可能性あるものです。
たとえば、陽当たりの悪い北側区画は、道路と反対側にリビングを設けやすくプライバシーを確保して開放的なリビングにできます。
天窓やリビングを2階に設ければ、デメリットの陽当たりの悪さも解消できる可能性があります。
このように、デメリットが気にならない・解消できるといった場合は、メリットを活かしておすすめの物件にもなる可能性を秘めているのです。
メリット
メリットとしては、次のようなことが挙げられます。
- 毎月の返済額を抑えられる
- 建物にお金をかけやすい
- 北側道路や旗竿地はプライバシーを確保しやすい
価格の安い物件の一番の魅力は、やはり価格の安さです。
人気の区画に比べ安値で購入できるので、購入費用を抑えたい人に適しているでしょう。
土地代を抑えて購入できれば、その分建物に費用をかけることや、そのまま費用を抑えて毎月の返済額を抑えるという選択肢もあります。
また、北側道路の場合、玄関を北側・リビングと庭を南側に設ければ、道路からの視線を遮りプライバシーを確保しやすくなります。
旗竿地も、道路から建物が離れているため、人通りが少なく静かに生活しやすいというメリットがあるのです。
道路から距離があることで交通事故のリスクを減らせられる点は、子育て世帯には嬉しいメリットでもあります。
デメリット
デメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
- 陽当たりが悪い物件が多い
- 間取りに制限が出るケースがある
人気のない大きな理由が陽当たりの悪さです。
陽当たりが悪いと、部屋の温度が上がらず、冬は寒くなるので、光熱費が上がりやすくなります。
また、室内に湿気がこもりやすいことから、カビや老朽化の原因になることもあるでしょう。
隣の建物がすぐ近いような密集地域では、天窓や2階リビングでも陽当たりを確保しにくい・確保できても隣からの視線が気になるというケースもあるので注意が必要です。
旗竿地や細長い土地の場合、間取りの自由度も下がります。
希望の間取りを実現できない可能性もあるので、事前にしっかりと確認するようにしましょう。
旗竿地の場合、間口が狭いと建築用の重機やトラックが搬入できずに、建築コストが上がる恐れがある点にも注意が必要です。
分譲地における選び方のポイント
ここでは、分譲地選びのポイントとして次の3つを解説します。
- 優先順位を決めておく
- 現地を見学する
- 人気の高い土地は早めに決断する
優先順位を決めておく
陽当たりのよさも価格の安さも捨てがたいというように、重視したいポイントが多いと土地がなかなか決まりません。
分譲地選びは、基本的に自分の希望を100%満たす区画はないものと覚えておきましょう。
条件のよい土地なら価格が高くなり、価格を抑えると条件が悪くなります。
陽当たりがよくてもプライバシー確保が難しくなることもあるでしょう。
また、分譲地には売れる順番・人気があると伝えてきましたが、土地選びは人気かどうかではなく自分に合っているかが重要です。
自分に最適な分譲地は、家族構成や予算・ライフスタイルなどによって異なってくるものです。
まずは、自分の理想の条件を書き出し、そのなかで優先順位を決めることが大切です。
何が譲れない条件で、どこまでなら妥協できるのかが明確になっていれば、土地選びもしやすくなるでしょう。
現地を見学する
インターネットの情報だけでは、わからないことも多いものです。
分譲地を選ぶ際には、必ず現地を訪れて見学するようにしましょう。
見学する際には、周辺環境までしっかりチェックすることと、できるだけ時間帯や曜日を変えて見学することをおすすめします。
陽当たりや人通り・交通量などは、時間帯によって大きく異なります。
見学した時間帯の陽当たりはよくても、実際住んでみると他の時間帯の陽当たりが悪かったという失敗はよくあるケースです。
実際に何度か足を運ぶことで、購入後の後悔を減らすことができるでしょう。
また、分譲地の営業担当者と顔見知りになっておくことで、今回の分譲地がダメでも他の分譲地情報を早く教えてもらえることがあります。
土地選びや家づくりについてのアドバイスももらえるので、相談してみるのもおすすめです。
人気の高い土地は早めに決断する
基本的に人気の土地は、買い手の競合も多くすぐに決まります。
どんなに条件がよく自分の希望に合った土地でも、他の人に買われてしまってはどうしようもありません。
人気の土地が自分に合った土地であるなら、販売情報が出たらすぐに動けるように、日ごろから優先順位決めや情報収集などを行っておくとよいでしょう。
まとめ
分譲地について、売れる順番や決め手となりやすいポイント、また選び方のポイントなど解説しました。
分譲地は陽当たりや角地など条件のよい物件に人気が集まりやすいので、そうした物件が気になるという方は早めに決断することが求められます。
一方で、旗竿地などは人気が低くなりやすく、そのために価格も低く設定されやすいです。できるだけコストを押さえて購入したいという方には、こうした土地がおすすめなケースもあるでしょう。
分譲地で家づくりを考えている方は、本記事の内容を参考になさってください。
タクトホームでは、各地で分譲住宅の販売を行っています。
分譲住宅の購入を検討している方は、ぜひタクトホームまでお問い合せください。