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分譲賃貸マンションとは?メリット・デメリットや向いている人の特徴などご紹介

分譲賃貸マンションとは、分譲マンションを賃貸物件として住むというもので、一戸建てや分譲マンション、一般的な賃貸マンションとは違った特徴があります。

本記事では、分譲賃貸マンションの特徴やメリット・デメリット、向いている人の特徴、トラブル事例などをご紹介していきます。

分譲賃貸とは?   

分譲賃貸とは、正確には分譲賃貸マンションのことを指し、賃貸として貸し出されている分譲マンションのことをいいます。

マンションには、大きく分けて次の2種類があります。

  • 賃貸マンション
  • 分譲マンション

賃貸マンションとは、その名の通り賃貸として貸し出されているマンションです。

不動産会社や個人オーナーなどが所有する1棟のマンションを、貸出しているケースが多いでしょう。

マンションを建築する段階から貸し出すことを目的として建てられているという特徴もあります。

一方、分譲マンションとは、マイホームのように居住用物件としての販売を目的としているマンションです。

賃貸マンションの場合、マンションの所有権はオーナーにあるため、入居者が所有権を持つことはありません。

その点、分譲マンションは購入するとマンションの所有権を得られるという違いがあります。

賃貸マンションの所有者は1棟丸ごとで1人に対し、分譲マンションはマンションの各部屋の住人がオーナーとなるのです。

その分譲マンションが何らかの理由で賃貸に出されているのが、分譲賃貸マンションです。

賃貸に出される主な理由には、次のようなことが挙げられます。

  • 所有者が転勤などで一時的に住まない
  • もともと不動産投資用に購入している
  • 売却したいけど売れない

このように個人的な理由で貸し出されることがあるため、分譲賃貸のマンションは業者ではなく個人が管理しているケースが多いのが特徴です。

分譲賃貸のメリット

分譲賃貸のメリットとしては、次の4つが挙げられます。

  • マナーが良い人が多い
  • 共有部分が充実しているケースが多い
  • セキュリティに優れているケースが多い
  • 防音性や耐震性など建物の性能が高い

マナーが良い方が多い

分譲賃貸マンションの場合、同じマンションの住人は分譲マンションの購入者です。

周りの分譲マンションの購入者はマイホームとして長く居住することを目的としています。

一度購入すると簡単に引越しできるものではないため、近隣トラブルはなるべく避けたいものですよね。

そのため、人付き合いのマナーを守る人が多く、隣人トラブルが少ないとも言われています。

共用部が充実しているケースが多い

分譲マンションは、長く住むことを目的に作られているため、快適な生活環境が整っています。

同じマンションでも、賃貸マンションよりも共有部分が充実しているケースが多いでしょう。

次のような共有設備が導入されている分譲マンションは多くあります。

  • 豪華なエントランスやロビー
  • 宅配ボックス
  • ラウンジ
  • スポーツジム・プール
  • 来客用ゲストルーム
  • 複数のエレベーター
  • 監視カメラや常駐の管理人
  • 受付やコンシェルジュサービス
  •  

共有部分だけでなく、次のような専有部分の設備も充実している物件が多いという特徴もあります。

  • カードキー対応の玄関
  • 人感センターライトやカメラ付インターフォン
  • 24時間換気システム
  • 浴室乾燥機や床暖房
  • 食器洗い乾燥機
  • 広いバルコニー
  • ディスポーザー

このように、快適な生活環境が十分に整えられている分譲マンションで暮らせるという点は、分譲賃貸の大きな特徴です。

あまりに生活しやすいことから、一度分譲賃貸で生活したら普通の賃貸に戻れなくなるので「分譲賃貸はやめたほうがいい」とまで言われるほどです。

ただし、もともと居住用のための分譲マンションであれば設備が充実していますが、投資目的で建てられた分譲マンションの場合グレードがそれほど高くないケースもあります。

豪華な設備や共有部分に憧れて分譲賃貸を探している場合は、「分譲賃貸だから大丈夫」というわけではない点には注意しましょう。

セキュリティに優れているケースが多い

分譲賃貸マンションは、安心して長く生活できるようセキュリティにも優れています。

オートロックや防犯カメラ・常駐の管理人と言った一般的な防犯対策だけでなく、各フロアや部屋ごとでの防犯対策も整っている物件が多いでしょう。

また、長く住み続ける人が多く、住民同士のコミュニケーションや連携ができている点も、外部からの侵入者に気づきやすいといった防犯性の高さにつながります。

防音性や耐震性など性能が高い

長く住むことを目的としているため、防音性や耐震性といった構造の部分もしっかりしているという特徴もあります。

賃貸マンションでは、上下階や左右の部屋の生活音が気になるというケースは珍しくありません。

生活音の問題は近隣トラブルに発展しやすいため、分譲マンションではトラブル防止のために生活音への対策がしっかりとられている物件が多いのです。

厚めの天井や壁・床でつくられ、さらに二重天井など音を遮断する構造を取り入れているケースも多くあります。

周りからの生活音が嫌な人だけでなく、子育て世帯など周りへの音の配慮が必要な人にもメリットとなるでしょう。

また、耐震性の面でも一般的な賃貸マンションよりも優れていることが多いです。

もちろん賃貸マンションでも基本的な耐震性はクリアしていますが、分譲マンションはそれに加え、より耐震性を高めるための構造になっていることが多いのです。

このように、安心して暮らしやすい環境が整っているというのは、分譲賃貸の特徴でもあります。

分譲賃貸のデメリット

生活環境が整っている分譲賃貸ですが、「分譲賃貸はやめたほうがいい」ということを耳にした経験がある人もいるでしょう。

そう言われる理由には、分譲賃貸のデメリットが関わっているため、これらを理解しておくことが大切です。

デメリットとしては、主に次の4つが挙げられます。

  • 賃貸マンションと比べると家賃が高い
  • オーナーが専業の大家さんでないケースが多くトラブル対応が遅くなりやすい
  • 期限付き契約のケースが多い
  • 規約が多くなりやすい

それぞれ詳しくみていきましょう。

賃貸マンションと比べると家賃が高い

設備や共有施設が充実している分譲賃貸マンションは、一般的な賃貸マンションよりも家賃設定が高くなります。

また、分譲賃貸マンションの家賃設定は所有者であるオーナーがします。

不動産賃貸の知識がないオーナーの場合、家賃設定が相場より高い可能性があるでしょう。

適切な価格設定である場合も、基本的に高くなります。

分譲賃貸の家賃は、前提としてオーナーが住宅ローンの返済額を賄えるだけの額に設定されているという特徴があるのです。

一般的に、分譲賃貸のオーナーは住宅ローンを組んで分譲マンションを購入し、賃貸に出します。

仮に、住宅ローンの返済額が毎月10万円なら、それより安い価格で賃貸に出すとオーナーが赤字になってしまうのです。

オーナーも住宅ローンの返済がある以上、値引き交渉に応じてくれる可能性は低くなります。

場合によっては、自分で住宅ローンを組む以上の家賃の支払いになる可能性がある点に注意しましょう。

オーナーが専業の大家さんでないケースが多くトラブル対応が遅くなりやすい

個人がオーナーという場合、不動産賃貸の知識や経験のないケースも少なくありません。

賃貸マンションの場合、水漏れや設備の故障などのトラブルが起きても大家さんや管理会社に連絡すればすぐに解決できます。

しかし、大家経験のないオーナーの場合、故障対応してくれる業者を探すなどにも不慣れでなかなか解決しない場合もあるのです。

しっかりとした管理会社が間に入っていれば問題ありませんが、管理会社が入っていない場合もあるでしょう。

また、オーナーに不動産賃貸の知識がないことで、原状回復や契約内容でトラブルに発展するケースも少なくありません。

トラブル発生時の対応や契約内容については、しっかりと確認したうえで契約するようにしましょう。

期限付き契約のケースが多い

分譲賃貸マンションは、オーナーの事情によって入居できる期間に限りがある場合があります。

オーナーの転勤など一時的に住まないことを理由とした賃貸の場合、オーナーが戻ってくるタイミングで引き渡しが必要になります。

分譲賃貸マンションで、よく利用される契約が「定期借家契約」という期限付きの賃貸契約です。

賃貸契約には、大きく次の2つがあります。

  • 定期借家契約
  • 普通借家契約

一般的な賃貸マンションでは、普通借家契約を結びます。

普通借家契約では、1年以上の期間を設けて契約期間を定めますが、契約期間終了時に契約更新が可能です。

オーナー側も正当な理由がなければ、更新の拒絶ができないため、借主が長く住み続けられます。

一方、定期借家契約は期間を定めて契約した場合、期間終了後の契約更新ができません。

契約更新するには契約をやり直す必要があり、オーナーが更新を拒否すれば再契約できないのです。

そのため、定期借家契約の場合、契約期間終了時には退去しなくてはなりません。

長く住み続けにくい点には注意しましょう。

ただし、定期借家契約の分譲賃貸マンションは、期間の定めのない分譲賃貸マンションよりは家賃が下がる傾向があるので、短い期間だけ入居したい人にはおすすめとも言えます。

規約が多くなりやすい

分譲賃貸マンションの場合、次の2つのルールが存在します。

  • マンションの管理規約
  • オーナーとの間の規約

共有部分の使用方法やゴミ出しルールなど、マンション全体のルールとして管理組合が定める管理規約は、賃貸で入居していても守る必要があります。

一方、賃貸契約をする際に、それとは別にオーナーとの間に規約が設けられることもあるのです。

守るべき規約が多いことで、生活に制限がかかる点はデメリットと言えます。

加えて、マンションの管理規約とオーナーとの規約の整合性が取れない場合は注意しなければなりません。

例えば、管理規約ではペット可でも、オーナーとの規約ではペット不可というケースは珍しくありません。

また、その反対もあるでしょう。

オーナーとの規約だけを確認していると、マンションの管理規約に反してしまうおそれもあるので、両方の規約をしっかりと確認する必要があります。

分譲賃貸と分譲マンションの違い

分譲賃貸と分譲マンションの大きな違いは、所有権の有無です。

マンションを購入する分譲では、購入することで所有権を得られます。

一方、分譲賃貸は家賃を支払っても所有権を得ることはできません。

分譲マンションの特徴

分譲マンションを購入すると、マンションの所有者として登記されます。

そのため、マンションのリフォームなどは比較的自由に可能です。

また、マンション自体は自分の資産となります。

一般的には住宅ローンを組んで購入することになりますが、ローン完済後は管理費と修繕積立金の負担だけで住み続けられるので、老後の生活費を圧迫しないという安心感もあるでしょう。

分譲賃貸の特徴

分譲賃貸は、家賃を支払って分譲マンションを借りている状態です。

所有権がないため、リフォームなどは所有者の許可が必要となります。

管理規約だけでなくオーナーとの規約もあるため、分譲マンションよりも生活の自由度は低くなるでしょう。

また、入居できる期間も契約によっては短いというデメリットもあります。

分譲賃貸が向いている人の特徴

住まいの選択肢としては、分譲賃貸以外にも「賃貸マンション」「分譲マンション」「一戸建て」という選択肢もあります。

他の住まいと比較した際に、分譲賃貸が向いている人とはどのような人なのでしょうか。

ここでは、分譲賃貸が向いている人の特徴として下記の3つを解説します。

  • 賃貸マンションと比べて、高性能なマンションに住みたい人
  • 分譲マンションと比べて、短期間で住居が変わっても問題ない人
  • 一戸建てと比べて、立地のよいところに住みたい人

それぞれ詳しくみていきましょう。

賃貸マンションと比べて、高性能なマンションに住みたい人

分譲マンションは、賃貸マンションと比べて性能が高く、生活しやすい傾向があります。

設備が充実しているだけでなく、防犯性や防音性・耐震性にも優れており、安心して生活することも可能です。

また、住んでいる人もマナーも比較的よく、トラブルのリスクも少ないという特徴があります。

快適な生活環境で過ごしたいという人や、マンションに住みたいけど住民とのトラブルを避けたいという人にも適しているでしょう。

防音性も高く子育て環境としても整っているので、子育て期間中だけ生活したいという人にもおすすめです。

分譲マンションと比べて、短期間で住居が変わっても問題ない人

分譲賃貸マンションは、契約によっては短期間しか住めない可能性も高くなります。

そのため、長期間住み続けたい人にとっては注意が必要です。

反対に、短期間で住めなくなっても構わないという人にとってはおすすめです。

  • 設備が整ったマンションで生活してみたい
  • 転勤の予定がある
  • 購入前に住み心地を確認したい

特に、期間が限定されている契約では家賃が他の分譲賃貸より抑えられる可能性があります。

短期間の入居を希望する人には、分譲賃貸が適しているでしょう。

また、分譲マンションを購入すると簡単には引越しできないというデメリットもあります。

近隣トラブルのリスクが低いとはいえ、ゼロではありません。

分譲マンションに住みつつも、転居しやすさも重視したいという人にもおすすめです。

・一戸建てと比べて、立地のよいところに住みたい人

分譲マンションは、一般的に駅や商業施設の近くなど立地条件が良い場所に建てられています。

一戸建ての場合、条件の良い立地は土地代が高くなってしまうものです。

そもそも条件の良い土地が売りに出されているケースも少ないというデメリットもあります。

立地の良さで物件を選ぶなら、分譲賃貸マンションは条件が良いでしょう。

また、一戸建てと比較した際、物件の管理が行き届いているというメリットもあります。

一戸建ての場合、建物の清掃や修繕はすべて自分でしなければなりません。

分譲マンションであれば、修繕・清掃は管理会社などが請け負ってくれるので手間をかけずに快適な状態で過ごせます。

特に、分譲マンションは賃貸マンションよりも管理が行き届いていることが多いです。

分譲賃貸マンションのトラブル事例

分譲賃貸マンションはやめた方がいいと言われる理由の一つにトラブルがあります。

分譲賃貸マンションでは、たびたびトラブルが起きているため注意しましょう。

主なトラブルとして、次のような事例があります。

  • 思った以上に住める期間が短かった
  • トラブル対応がスムーズにいかなかった

思った以上に住める期間が短かった

分譲賃貸マンションを定期借家契約で期間を定めて契約すると、決められた期間しか住むことができません。

そのことを知らずに契約すると、期間終了間際に契約更新を申し出ても拒否されて退去せざるを得なくなるので注意しましょう。

定期借家契約であっても、オーナーが許可すれば再契約して住み続けられますが、そもそもオーナーの一時的な不在で貸しに出されている場合は再契約も難しいでしょう。

また、退去に関するトラブルでは原状回復費を巡ったトラブルもあります。

原状回復とは、退去時に元通りにする義務のことを言い、そのための費用が原状回復費です。

原状回復では、通常生活を送るうえでの傷や摩耗は回復義務の対象外となります。

しかし、不動産賃貸の知識がないオーナーの場合、貸した当初の状態に戻すものと思っている人も少なくありません。

そのことで高額な原状回復費を請求されたというトラブルもあるので注意が必要です。

原状回復や契約種類・契約期間は契約書の内容をしっかりと確認して、不明な点は質問して解決したうえで契約するようにしましょう。

トラブル対応がスムーズにいかなかった

大家経験の少ないオーナーはトラブル対応が遅れることも珍しくありません。

水漏れなどのトラブルでは、対応が遅くなれば被害が拡大してしまう恐れもあります。

さらに、修繕などでは修理費を巡ってトラブルになるケースもあります。

修繕費の負担割合やトラブル時の連絡などは、契約時にしっかりと取り決めておくことが大切です

一般的な賃貸マンションであれば、管理会社がオーナーとの間に入りますが、分譲賃貸で個人がオーナーの場合、管理会社が入っていないケースも少なくありません。

管理会社が入っている方が、契約時やトラブル時などもスムーズに対応してもらえるため、管理会社の有無についても確認するようにしましょう。

まとめ

分譲賃貸マンションについて、意味やメリット・デメリットから向いている人の特徴、よくあるトラブル事例などについて解説しました。

分譲賃貸マンションは短期間で契約期間が終わるケースが多く、それでも構わないといった方にはおすすめだといえるでしょう。

一戸建てや分譲マンションなど、その他の住まい方と併せて、ご自分に合った方法を選ばれることが大切です。

タクトホームでは、注文住宅、分譲住宅において59,000棟超の実績があります。

戸建てについて気になることがある方、どんな家があるのか知りたいといった方は、ぜひタクトホームまでお問い合せください。

タクトブログ編集部
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