新築一戸建て

新築住宅に和室を入れたい!メリット・デメリットや注意すべきポイントをご紹介

新築住宅を建築する人の中には和室を入れたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。

和室にはメリット・デメリット双方あるため、それらを理解したうえで進めることが大切です。

新築住宅で和室を入れたいと考えている人は、ぜひ本記事の内容を参考になさってください。

和室の種類

そもそも、和室とは日本の伝統的な様式の部屋のことを言います。

床面は畳が敷かれ、部屋を仕切るためのふすまや障子で囲まれている空間が一般的です。

また、他にも次のような要素で構成されています。

  • 床の間
  • 長押(柱と柱の間に取り付ける横木)
  • 鴨居や敷居
  • 床板
  • 欄間

上記のような要素で構成されており、和室というと昔ながらの家にある部屋というイメージを持つ人も多いでしょう。

しかし、近年は洋風の家に合わせたおしゃれな和室を取り入れるケースも増えています。

和室の良さを残しつつおしゃれに仕上げることで、和モダンやレトロな雰囲気を演出でき洋風の家にも取り入れやすいのです。

近年増えている和室には、次のようなものがあります。

  • リビングに隣接した和室
  • 小上がり付き和室
  • 掘りごたつ付き和室

リビングに隣接した和室

リビングに隣接した和室は、子育て世帯に人気のある間取りです。

また、リビングと和室を区切らずにリビングの一角に和室を設けるケースもあります。

リビング横の和室なら子供を遊ばせたり、ちょっと家事をしたりと気軽に利用しやすいでしょう。

リビングのフローリングと和室のコントラストは、和モダンでおしゃれな雰囲気を演出できます。

小上がり付き和室

小上がり付き和室とは、床面の高さを他の床より少し高くして作られた和室です。

リビングの一角に和室を設けるケースで主流として利用されています。

小上がり付き和室なら、ふすまなどで仕切らなくても和室と他の部屋のスペースを分けられるので、省スペースでも設置可能です。

小上がり部分を収納にすれば押し入れなども必要なくよりスペースを有効活用できるでしょう。

小上がり和室を設けることで、室内にできる高低差から立体感が生まれ、奥行きや広さを感じさせやすくなります。

また、家事の合間などでちょっと腰掛けるにもちょうどいい高さという便利さもあります。ただし、段差があることで小さい子供が落ちてけがをしてしまう恐れもあるので、子供が小さいうちは転落防止などの工夫が必要です。

掘りごたつ付き和室

和室の中に掘りごたつを付ける間取りも人気があります。

和室の場合、足腰の弱った高齢者では立ち座りがつらいという可能性がありますが、掘りごたつであれば通常の和室より負担を軽減できます。

家族がのんびり過ごすにもおすすめです。

使わないときには掘りごたつ部分を床下収納として利用することや、掘りごたつの天板部分を利用して床面をフラットにして通常の和室のように利用することもできます。

新築住宅に和室を設けるメリット

和室というと昭和のイメージがあり新築に設けるか悩んでいる人もいるでしょう。

ですが和室には次の3つのメリットが挙げられます。

  • 調湿機能がある
  • 転んでもケガしにくい
  • リラックスできる

それぞれ詳しくみていきましょう。

調湿機能がある

畳に使われるイ草には、余分な湿気を吸収し乾燥すると貯め込んだ湿気を放出する調湿効果があります。

畳みのある和室では、イ草の調湿効果で自然と快適な湿度を保てるのです。

快適に室内で過ごすには、温度だけでなく湿度も重要になります。

夏場同じ温度でも湿度が高いと暑く感じてしまうものです。

適度な湿度を保つことで不快感を軽減でき、過ごしやすくなります。

関連記事:高気密・高断熱住宅とは? メリットとデメリットを徹底解説

転んでもケガしにくい

畳は衝撃を吸収するため、畳の上で転んでもケガしにくいという特徴があります。

そのため、子供の遊び場やお世話のスペースとしておすすめです。

赤ちゃんや小さい子供をベッドで寝かせると、ベッドから転落の恐れがあります。

しかし、畳の上に布団を敷いて寝かせれば転落の心配もありません。

リビングから見える場所に和室があれば、子供を見守りながら家事などをすることも可能です。

畳はフローリングに比べ音も響きにくいので、小さい子供が走り回っても音が静かというメリットもあります。

このようなメリットから、和室は子育て世帯からのニーズが高くなっているのです。

また、小さい子供だけでなく高齢者にとっても転倒時の衝撃を少なくできるのは、嬉しいポイントと言えるでしょう。

関連記事:3人家族に最適な間取りの選び方のポイントは?賃貸か購入かの判断も!

リラックスできる

新品の畳の香りに癒された経験を持っている人も多いでしょう。

イ草の香りには、気持ちを落ち着かせイライラの抑制やストレス軽減効果があり、そのリラックス効果は科学的にも証明されています

そのため、家族団らんやゆっくりとくつろぐスペースとして適しているのです。

イ草のストレス軽減効果を期待して、あえて和室を子供の勉強部屋にするケースもあります。

また、イ草の調湿効果や空気清浄効果などで快適に過ごせることも、リラックスにつながってくるでしょう。

新築住宅に和室を設けるデメリット

和室にはデメリットもあるので、デメリットまで理解したうえで慎重に取り入れるかを判断することが大切です。

和室のデメリットとしては、次の3つが挙げられます。

  • メンテナンスする必要がある
  • コストがかかる
  • ダニやカビが発生しやすい

それぞれ詳しくみていきましょう。

メンテナンスする必要がある

畳は適切にメンテナンスしなければ劣化が早いので注意が必要です。

数年毎に裏返しや表替えしなければ、変色や毛羽立ちが目立ってしまいます。

畳はデリケートな素材でもあるので、日常で気を付けなければならいこともたくさんあります。

畳の上に重たい家具を乗せるとすぐにへこんでしまうので、設置する家具や家具の移動の際には注意が必要です。

日焼けによる変色もしやすいので、日当たりにも注意しなければなりません。

また、日常的な掃除がしにくいという点もデメリットと言えるでしょう。

子供が畳の上でジュースをこぼしてしまうと、素早く掃除しなければ中までしみこんでシミになってしまいます。

フローリングのように汚れたらさっと拭いてきれいにすることがしにくいので、毎日のお手入れが大変に感じてしまう可能性があります。

コストがかかる

畳には定期的なメンテナンスが必要となり、そのためのコストがかかります。

裏返しは購入から2~3年毎、さらにそれから2~3年後には表替えが必要だと言われています。

畳の寿命は10~20年ほどなので、一定期間したら交換も必要になってきます。

仮に、畳1枚交換する場合、1~2万円前後掛かってくるので、6畳の和室なら10万円ほどかかってくるのです。

また、和室にふすまや障子がある場合、子供が破ってしまうケースも珍しくなく、交換に費用や手間がかかってくるでしょう。

和室を設ける場合は、フローリングよりもランニングコストがかかってくる点も考慮して検討する必要があります。

ダニやカビが発生しやすい

イ草は調湿効果がある反面、湿気を含んでいます。

また、空気を含んだ空間のある構造でもあることから、ダニやカビに好まれる素材でもあるのです。

食べかすやホコリなどが掃除しにくいという点も、ダニやカビの発生につながります。

定期的なメンテナンスや日常的なお手入れをしっかりしていないと、ダニやカビが繁殖してしまう恐れがあるので注意しましょう。

また、畳の上にカーペットやフローリングシートを敷くケースも多いですが、その場合も畳の状態には注意が必要です。

畳が湿気た状態の上にカーペットでふたをしてしまうと、よりカビやダニが発生しやすくなります。

カーペットなどを敷く場合は、畳をきれいにお手入れし乾燥させてから敷くだけでなく、定期的に乾燥させたり小まめに清掃したりするようにしましょう。

新築住宅の和室で失敗しないためのポイント

和室を入れる際に失敗しないポイントとして、次の3つを考慮しながら検討することが大切です。

  • 陽当たりを考慮する
  • ライフスタイルに合った部屋にする
  • 収支計画を立てる

それぞれ詳しくみていきましょう。

陽当たりを考慮する

畳はカビやダニが発生しやすいため、陽当たりや風通しの悪い位置に設置してしまうと、より発生しやすくなってしまいます。

和室を設ける位置は、陽当たりがよく風通しも良い場所が適しています

ただし、陽当たりがよすぎる場合は、日焼けの心配があるので窓の位置や障子などで日焼けを防ぐ工夫が必要です。

また、陽当たりが程よく良くて風通しが良い場所は、リビングや他の部屋を優先したいという人も多いものです。

和室に適した場所が確保できるのか、その場所を本当に和室にしてもいいのかなど考慮する必要があります。

ライフスタイルに合った部屋にする

和室は、子育てスペースや来客スペースなど汎用性が高いというメリットがあります。

和室があれば、布団を敷くだけで済むので来客の宿泊にも対応しやすくなるでしょう。

子育てや家事など日常的にも利用しやすいので、同じ広さの部屋であっても和室なら活用方法が幅広くあるのです。

ただし、本当に活用できるかはライフスタイルによって変わってきます。

子供がいない・来客はほとんどないといった場合で和室を設けても、活用することなくただの収納スペースになる恐れもあるでしょう。

また、どのように使うかによって設置場所や小上がりなのかフラットなのかも変わってきます。

和室をどのように活用できるのかを検討し、ライフスタイルに合った間取りにすることで和室の良さを活かせます。

収支計画を立てる

先述したように、和室はフローリングの部屋よりランニングコストがかかってくる傾向にあるものです。

畳をすべて交換となると、一度に高額な費用が掛かります。

どの時期にどれくらい費用が必要なのかを事前に計画し、メンテナンスにかかる費用を貯えていくことが大切です。

関連記事:注文住宅を建てるのにかかる費用はどのくらい?費用相場や費用別に建てられる家のイメージなどご紹介

まとめ

和室の種類や新築住宅に和室を設置するメリット・デメリットなど解説しました。

家に和室を設置したいと考えている人は、実際に和室を設置することでどのようなメリット・デメリットがあるかなど理解したうえで検討していくことが大切です。

タクトホームでは1984年の創業以降、59,000棟以上の販売実績があります。

経験豊富な設計士が多数在籍しており、和室を配置しつつ、施主様の意向に沿ったプランを提案可能です。 和室のある家を建てたいとお考えの方は、まずはタクトホームまでご相談くださいませ。

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