住み替え

マンションから戸建てへ住み替えるメリット・デメリットや方法をご紹介

マンションに住んでいる人の中には、戸建てに引っ越したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。マンションと戸建ては、それぞれにメリット・デメリットがあり、住み替えるのであればそれらを理解しておくことが大切です。本記事では、マンションから戸建てへの住み替えを検討している方に、マンションから戸建てへ住み替えるメリット・デメリットと、住み替える方法について解説していきます。

マンションから戸建てへ住み替えるメリット

マンションから戸建てに住み替えることに不安を感じている方もいるでしょう。

マンションに良いところがあるように、戸建てにも戸建てならではの魅力があるものです。

反対に、マンション同様戸建てにもデメリットはあります。

戸建てへの住み替えのメリット・デメリットの両方を理解することで、住み替えの不安を軽減できるでしょう。

まずは、戸建てへの住み替えのメリットについて紹介します。

メリットとしては、以下の5つが挙げられます。

  • 面積が広くなることが多い
  • 自分だけの庭を持てる
  • 上下階の住人に気を使わなくて済む
  • 自由度が高まる
  • 将来的に資産価値が残りやすい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

面積が広くなることが多い

一般的に、マンションよりも戸建てのほうが居住面積は大きくなる場合が多いです。

部屋数も増え広々とした居住スペースでゆったりと生活できるというメリットがあります。

夫婦二人ならマンションでも十分広く生活できたかもしれません。

しかし、子供の誕生やリモートワークで仕事部屋が必要になった、趣味の部屋が欲しくなったなどライフスタイルの変化でマンションでは手狭に感じる場面も出てくるものです。

戸建てであれば、部屋数も増えるので子供それぞれに部屋を持たせて、自分の趣味や仕事の部屋を持つということも可能でしょう。 特に、注文住宅であれば間取り決めからできるので、自分や家族の自由にでき理想の生活を実現しやすくなります

自分だけの庭を持てる

ガーデニングや家庭菜園・休日に庭でプールやバーベキューを楽しみたい、と広い庭に憧れている方もいるでしょう。

マンションの中には専用の庭を設けている物件もありますが1階限定となり、なかなか庭付きマンションの所有は難しいものです。

ベランダのあるマンションであればガーデニングを楽しめますが、戸建ての広い庭でのガーデニングは別格で趣味に専念できます。

また、ベランダでは洗濯物を干すことも多く、子供を遊ばせるにもスペースの問題だけでなく危険性もありなかなか難しいでしょう。 庭があれば、気兼ねなく子供を走り回らせ夏のプールや家族友人とのバーベキューも楽しめます

上下階の住人に気を使わなくて済む

マンションは防音性の高い造りであっても、上下左右の住人への生活音の悩みは伴います。

子供が小さいうちは、走り回ってしまうことや大声を出すことに気を遣い、子供の行動に制限を掛けてしまうという場面も多くあるかもしれません。

反対に、上の階の生活音が気になって、場合によってはストレスを感じるということもあるでしょう。

戸建てであれば、隣家とは壁が離れておりさらに塀が設けられているケースも多く、よほどの音でなければ生活音が漏れることや聞こえてくることはありません

生活音を気にするストレスから解放され、自由にのびのびと子育てもできるでしょう。

自由度が高まる

戸建てのメリットには、自由にリフォームできるという点があります。

マンションの場合、自室であればある程度修繕はできますが、増築や間取りを変更するような大掛かりなリフォームは、基本的にできません。

共有部分に関してはそもそも自分の自由することはできないものです。

不具合を修繕してもらうために管理会社に連絡しなければならなかったり、規模によっては住民で会議が必要になったりと手間がかかります。

戸建てであれば、修繕だけでなく自分の好みの空間にリフォームすることも可能です。

将来的にバリアフリーが必要になる場合でも、バリアフリー化しやすいというメリットもあります。

生活の中で必要に応じて自由にできるのは、戸建ての大きな魅力と言えるでしょう。

将来的に資産価値が残りやすい

自由にリフォームできるというメリットは、将来的な資産価値を残しやすいという点にもつながります。

マンションの場合、大規模修繕や建て替えをするには、住民による議決が必要となるため実現出来ない場合があります。

適切に維持管理できていないマンションは、老朽化も進みやすく将来的に資産価値が下がりやすくなるのです。

リフォームや修繕で建物の価値を維持・向上しやすいという点は戸建てのメリットと言えます。

また戸建ての場合、土地を所有している点も将来的な価値に有利になります。

建物は経年劣化により資産価値が低下しますが、土地は経年劣化せず大きく資産価値が低下することはありません。 土地を所有していることで、建物の価値がゼロになっても土地を資産として残せるというメリットがあるのです。

関連記事:リフォームか建て替えか?迷った時の判断ポイントや費用を解説!

マンションから戸建てへ住み替えるデメリット

戸建てにはデメリットもあるため理解しておくことが重要です。

デメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

  • 立地が悪くなりやすい
  • セキュリティが弱まりやすい
  • 修繕費は自分で積み立てる必要がある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

立地が悪くなりやすい

戸建ての場合、立地がマンションよりも悪くなりやすい点には注意が必要です。

マンションは、駅近や商業施設の近くなど基本的に立地の良い場所に建てられていることが多く、利便性が高いというメリットがあります。

対して、戸建ては閑静な住宅街に建てられることが多く、利便性ではマンションに劣る場合が多いでしょう。

また、戸建てで立地の良さを優先させようとすると、土地代が高額になりがちです。

立地の良い土地はすでに住宅が建っているケースが多く、そもそも土地がないという場合もあるでしょう。

関連記事:土地探しのコツを知って、家を建てるのにベストな土地を選ぶ

セキュリティが弱まりやすい

セキュリティ面でもマンションに比べ弱いというデメリットもあります。

マンションの場合、オートロックや防犯カメラが設置されている物件が多く、管理会社によるセキュリティ対策や管理人が常駐しているケースもあるでしょう。

管理費を支払う必要はありますが、管理費によってセキュリティ面が強化されるのです。

一方、戸建ては管理費の負担はありませんが、セキュリティ対策は自分でしなければなりません

治安のよい地区であっても、現代では防犯ガラスや玄関・庭への人感センサーなどある程度の対策は必要です。

それらの費用や手間がかかる点はデメリットと言えるでしょう。

しかし、セキュリティ対策を怠っていると大きなトラブルに発展する可能性があるので、手間や費用がかかってもセキュリティはしっかり強化することをおすすめします。

修繕費は自分で積み立てる必要がある

戸建ては、リフォームなどの自由度が高い反面、自分でしっかり維持管理しなければならないというデメリットがあります。

マンションであれば、毎月管理費や修繕積立金を負担することで、マンションの修繕をしてもらえます。

戸建てでは、定期的に屋根や外壁の塗り替え、老朽化による設備の交換も必要になるでしょう。

毎月の修繕費の負担がなくても、定期的に高額な修繕費が発生するので計画的に費用を蓄えておく必要があります。

関連記事:マンションか戸建てか?購入価格・資産価値・住み心地~おすすめはどっち?

マンションから戸建てへ住み替える3つの方法

ここでは、マンションから戸建てへ住み替える方法について見ていきましょう。

戸建てに住み替える場合、基本的に「今住んでいるマンションの売却」と「新しい戸建ての購入」の2つを行います。

この2つのどちらを先にするかによって、住み替えは次の3つの方法に分かれるのです。

  • 売り先行
  • 買い先行
  • 同時決済

それぞれ詳しく見ていきましょう。

売り先行

売り先行とは、今住んでいるマンションの売却を先にして、そのあとに新居を購入する方法です。

売却代金を受け取った後に、新居を購入できるので資金の目処が付きやすいなどのメリットがあります。

一般的な住み替えでは、売り先行というパターンが多いでしょう。

買い先行

新居の購入後にマンションを売却する方法が買い先行です。

新居に引っ越した後に売却できるので、新居探しに時間をじっくりかけることや空室の状態で内覧できるなどのメリットがあります。

ただし、新居購入費用を自己資金で賄う必要があり、売却できるまで二重ローンになる可能性もあるなど金銭的な負担が大きくなる場合があります。

同時決済

新居の購入とマンションの売却を同じタイミングでするのが同時決済です。

理想的な売却方法ではありますが、売却と購入を同時にするには日程の調整などが難しくかなりハードルが高い方法とも言えます。

基本的に同時決済できる可能性は低く、同時決済を目指しつつ売り先行か買い先行になるバターンが多いでしょう。

売り先行と買い先行では、メリット・デメリットが異なるので、それぞれ理解したうえでどちらにするか判断することが大切です。

以下では、売り先行と買い先行について詳しく解説していきます。

売り先行の流れとメリット・デメリット

まず、売り先行について見ていきましょう。

流れ

売り先行の基本的な流れは、次のとおりです。

  • マンションの売却
  • 仮住まいへ転居
  • 新居の売買契約
  • 新居への引っ越し

今住んでいるマンションを売却した後に新居に引っ越すため、新居が決まるまでにいったん仮住まいへの転居が必要になります。

メリット

売り先行のメリットとしては、以下のような点があります。

  • スケジュールが立てやすい
  • 資金計画が立てやすい
  • 売り急ぐ必要がない
  • スケジュールが立てやすい

売却価格が確定した状態で新居探しや売買契約ができるため、スケジュールが立てやすいというメリットがあります。

  • 資金計画が立てやすい

売り先行の大きなメリットとして資金計画の立てやすさがあります。

特に自己資金に余裕がなくローンが残っている場合は、売り先行がおすすめです。

マンションを売却する場合、査定額などである程度売却価格の見込みは付きますが、正確な売却額は売れるまで分かりません。

例えば、3,000万円で売れると確信して資金計画を立てていても、実際には2,500万円で売却することになる、という可能性もあるのです。

住宅ローンが残った状態では、住宅ローンを完済しなければ売却ができません。

売却額だけでは完済できない場合、自己資金で賄うか売却を諦めるという選択になるでしょう。

売れると思っていても、情勢の変化や予想より買い手が現れないなどで売却自体が進まない可能性もあるものです。

買い先行で進めていると、売れないことで資金計画が大きく崩れてしまう場合もあるので注意が必要です。

その点、売り先行なら売れない場合は、住み替えを中止するという選択も取れます

確定した資金計画を立てて住み替えできるのは、売り先行の大きなメリットなのです。

  • 売り急ぐ必要がない

新居購入をしていないため、この日までに資金を得ないといけないという期日もありません。

転勤などで期日が迫っている場合は別ですが、基本的にいつまでに売らなければならないという期日がないので、売り急ぐ必要がないのです。

売り急いでいると購入希望者に足元を見られて値引き交渉される可能性もありますが、じっくりと売却に時間を掛けられるため、高値で売却できる可能性があるでしょう。

デメリット

デメリットとしては、以下の点があります。

  • 仮住まい費用が必要になる
  • 引越し費用が2回必要になる
  • 住み替えに時間が掛かる
  • 仮住まい費用が必要になる

売却後引き渡しまでの間に新居が見つからなければ、売却後新居が決まるまで仮住まいが必要になります。

売買契約から引き渡しまでの期間をある程度長く設けていても、新居探しがスムーズにいくとは限りません。

仮住まいが必要になると、家賃だけでなく賃貸契約の諸費用も発生し、費用も多くかかってくる点には注意が必要です。

  • 引越し費用が2回必要になる

仮住まいが必要になると、マンションから仮住まい、仮住まいから新居と引っ越しも2回必要になり、引っ越し費用が多く掛かってしまいます。

引っ越し費用は引越し先や荷物にもよりますが、50万円~100万円ほどかかるものです。

  • 住み替えに時間が掛かる

売り先行で売却活動をしていると、売却までに時間が掛かる場合があります。

売り先行の場合、マンションに住んだ状態で売却活動を進めることになります。

そのため、内覧では住んだ状態の室内を購入希望者に見てもらうことになり、状態によっては買い手が付かない可能性があるのです。

住んでいる状態で、内覧をするデメリットに以下のような点があります。

  • 生活感が出てしまいマイナスイメージを与える可能性がある
  • 購入希望者がじっくり内覧できない
  • 内覧日のスケジュール調整が上手くできない

住んでいる状態では、どうしても生活感が出てしまうものです。

掃除が行き届ききれいに整理整頓できていれば、生活をイメージしやすいというメリットになるでしょう。

しかし、状態によってはマイナスイメージを購入希望者に与えてしまい、購入につながらない場合もあります。

掃除に気を付け荷物を整理整頓しスッキリとした状態で内覧できるようにするとよいでしょう。

また、売主がいると購入希望者は遠慮して隅々まで見ることができません。

内覧の際に席に少し離れて見やすいように配慮しても、内覧者がクローゼットなど内部まで見ることは難しいでしょう。

空室の状態であれば、基本的に内覧希望者の希望に沿って日程を調整することが可能です。

しかし、住んでいると内覧者の希望に合わせられない場合も出るでしょう。

日程が合わずに内覧できなければ、その分機会損失になり売却の可能性を逃してしまうことにもつながります。

買い先行の流れとメリット・デメリット

次に、買い先行の流れとメリット・デメリットについて見ていきましょう。

流れ

買い先行の大まかな流れは、以下のようになります。

  • 新居の購入
  • 新居への引っ越し
  • マンションの売却活動
  • マンション売却

買い先行では、基本的に新居を購入し引っ越した状態で売却活動を進めていきます。

メリット

買い先行のメリットには、以下のような点があります。

  • 仮住まい費用が不要
  • 引っ越し費用が1回で済む
  • 空き家状態で売却活動できる
  • 仮住まい費用が不要

新居を決めているため仮住まいにかかる費用や手間が不要です。

また、売り先行の場合、新居が見つかれなければ仮住まいが長くなってしまうため、新居探しにじっくり時間を掛けられないというデメリットがあります。

いい条件の新居に出会えても、売れなければ買えないため良い物件を逃してしまう場合もあるでしょう。

その点、新居探しからスタートする買い先行は、新居探しを焦る必要がなく気に入った物件をすぐに購入できるため納得いく新居に出会える可能性が高くなるのです。

  • 引越し費用が1回で済む

仮住まいが必要ないため、引っ越しもマンションから新居への1回で済みます。

引越しが増えると費用だけでなく荷づくりや荷ほどきなどの負担もかかります。

それらの負担を大幅に削減できるのは、大きな魅力と言えるでしょう。

  • 空き家状態で売却活動できる

空き家状態で売却活動できるため、次のようなメリットがあります。

  • 内覧に同席せずに済む
  • 空き家状態を見てもらえる

空き家状態で内覧の場合、基本的には不動産会社の担当者に内覧を任せることができ、内覧時に同席が不要です。

内覧は基本的に土日に入ることが多いため、内覧期間中は休日の予定が立てにくくなりますが、内覧に立ち会わないので、予定も自由に立てられます。

売主は内覧に同席する手間がかからず、内覧者も売主を気にせずじっくり物件を見られるため、購入につながりやすくなります

また、空き家状態で内覧してもらえるので、きれいな状態の物件を見てもらえ印象が良くなるでしょう。

ハウスクリーニングやリフォームの効果も得やすく、良い条件で売却できる可能性が高くなります。

ただし、家具などを移動した後に汚れが目立つ場合があるので、ハウスクリーニングで室内をきれいにしておくことをおすすめします。

このように、空き家状態で売却することで、売主の手間も省けるだけでなく購入につながりやすくなるというメリットがあるのです。

デメリット

買い先行のデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • ダブルローンになる期間がある
  • 売り急ぎで足元を見られる可能性がある
  • 思ったより安値での売却となる可能性がある

  • ダブルローンになる期間がある

マンションのローンが残っている場合、マンションのローンと新居のローンの二重払いが発生する可能性があります。

マンションの売却が成立するまでの間は、ダブルローン状態となるため金銭の負担が大きくなる点には注意が必要です。

金融機関によってはローンが残っている状態では、新居のローンの審査が通りにくくなる可能性があります。

自己資金をしっかり蓄えている場合や勤務先や勤続年数・年数など審査に有利な属性である場合でなければ新居のローンを組めない場合があるでしょう。

また、売却代金でローンが返済できない場合、そもそもマンションの売却ができない点にも注意が必要です。

ローン残債が残った物件は基本的に売却できません。

売却代金だけでは完済できない場合、自己資金で返済する必要があります。

自己資金でも賄えない場合は売却ができなくなり、すでに新居を購入している状態で売却が難しくなると、住み替え計画が大きく変更になってしまうでしょう。 売却見込み額ギリギリで資金計画を立てていると大きな誤算になる可能性があるので、余裕を持った資金計画を立てることが必要です。

  • 売り急ぎで足元を見られる可能性がある

すでに新居を購入しているため、早期でまとまった資金が必要になり売り急ぐ必要がある場合があります。

売り急いでいることが購入希望者に分かってしまうと、足元を見られて価格交渉を持ちかけられる可能性があるでしょう。

すぐに売却したい場合やなかなか売却が進まない場合、値下げせざるを得ない場合も出てしまい、予定よりも安値での売却になってしまう可能性があります

  • 思ったより安値での売却となる可能性がある

マンションは希望価格で必ずしも売却できるわけではありません。

上記のような理由で値下げし、予定よりも安値での売却となってしまう場合もあるのです。

安値で売却した場合、住み替え後に手元に残るお金が少なくなり、その後の生活資金などに大きな影響が出てしまう可能性があります。

そもそも、ローンを売却額で完済するつもりだった場合、ギリギリの資金計画では完済できずに売れない可能性も出てくるでしょう。

基本的に買い先行は、資金に余裕がある場合で選択したほうが安心して住み替えできる方法と言えます。

反対に、マンションのローンがあり新居もローンで購入するけど資金計画はギリギリ、という場合は買い先行はおすすめできません。

買い先行を選択する場合は、ローン残債や新居に引っ越し後の生活費、資産状況など長期的な資金計画まで考慮して、選択することが大切です。

まとめ

マンションから戸建てへの住み替えについてお伝えしました。

戸建てへの住み替えにはメリット・デメリットがあるので、それぞれ理解したうえで慎重に判断することが大切です。

また、住み替えの方法も買い先行と売り先行では、メリット・デメリットが異なります。

スムーズに住み替えるには、住宅会社の力が重要になります。

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タクトブログ編集部
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