子供のころから何となく自分の家がほしいと夢見てきたものの、家を買う年齢やタイミングはどのように決めればよいのかがよくわからないと悩んでいる人はいませんか?
この記事では家を買う年齢の現状から、購入時における年齢別のメリット・デメリットまで詳しくご紹介します。
Contents
家を買う年齢の現状とは?
2022年4月に国土交通省では2020年4月~2021年3月までの期間に住み替え・建て替え・リフォームをした355世帯を対象に行った「令和3年度住宅市場動向調査」の結果を公表しました。
住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯主の、家の種類別平均年齢と一番多い世代の割合は次の通りです。
家の種類 | 平均年齢 | 一番多い世代の割合 |
注文住宅 | 44.0才 | 30代(38.6%) |
注文住宅(新築) | 40.9才 | 30代(44.8%) |
注文住宅(建て替え) | 60.8才 | 60才以上(57.8%) |
分譲戸建住宅 | 38.4才 | 30代(47.0%) |
分譲マンション | 44.3才 | 30代(38.2%) |
中古戸建住宅 | 46.9才 | 40代(27.9%) |
中古マンション | 46.4才 | 30代(34.9%) |
民間賃貸住宅 | 38.3才 | 30才未満(34.8%) |
リフォーム住宅 | 60.4才 | 60才以上(54.9%) |
最初に家を買う年齢は30代~40代で、その後住まい方の変化が見られる60代以上においてリフォームや建て替えを行う人が多いのがわかります。
参考:国土交通省報道発表資料「インターネットによる物件情報収集が大きく増加しています!~令和3年度住宅市場動向調査の結果をとりまとめ~」
家を買う年齢に30代と40代が多い背景とは?
家を買う年齢に30代と40代が多いのは、どのような背景があるのでしょうか。
3つご紹介します。
ライフステージが変化するタイミングであるため
2021年にARUHIマガジンが、直近1年以内に住宅を購入した人と直近3年以内に住宅を購入しようとしている25才~69才の男女800名を対象に行ったアンケート調査によると、ライフステージに関する住宅購入理由として「子ども、家族のため」と回答した人が30代で64.2%、40代で52.9%でした。
また2020年の人口動態統計によると、第一子を生む母親の年齢は25才~29才が13万1,499人で一番多く、次いで30才~34才が12万7,490人という結果となっています。
このことから子供が生まれるといったライフステージの変化は、30代や40代の人にとって住宅購入のきっかけとなることが多いとわかります。
参考:ARUHIマガジン「ライフステージにおける住宅購入の理由とは?|ARUHI『住宅購入に関する調査2021』」
参考:厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況」
ある程度の年収が確保できるようになったため
2021年に国土交通省が令和2年度中に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯を対象に行った住宅市場動向調査によると、世帯主の年齢は注文住宅(新築)、分譲戸建住宅、分譲マンションでは30代が最も多く、中古戸建住宅と中古マンションでは40代が最も多いという結果でした。
また建物の種類別の平均世帯年収は次の通りです。建物の種類 | 平均世帯年収 |
注文住宅 | 779万円 |
分譲戸建住宅 | 719万円 |
分譲マンション | 912万円 |
中古戸建住宅 | 687万円 |
中古マンション | 745万円 |
世帯年収=生計を共にする人の年間収入の合計額
これらの結果から、30代~40代に差し掛かりある程度の世帯年収が確保できるようになったことがきっかけとなって住宅購入をする人が多いと考えられます。
参考:国土交通省報道発表資料「インターネットによる物件情報収集が大きく増加しています!~令和3年度住宅市場動向調査の結果をとりまとめ~」
関連記事:家を建てる人の年収の目安は? 無理なくローン返済できる返済比率や方法も解説!
家賃がもったいないと感じるため
前項目でもご紹介したARUHIマガジンの調査によると、経済面に関する住宅購入理由として「家賃がもったいない」と回答をした人が30代で70.4%、40代で59.4%でした。
このことから毎月の家賃を支払い続けるよりも、住宅を購入したいと考える人が多いことがわかります。
参考:ARUHIマガジン「ライフステージにおける住宅購入の理由とは?|ARUHI『住宅購入に関する調査2021』」
年齢別の家を買うメリットと注意点
家を買う年齢を考えるための参考として、20代から50代それぞれの世代別にその年齢で家を買うメリットと注意点をご紹介します。
20代で家を買うメリット
20代で家を買うメリットは次の3つです。
- 住宅ローンを定年までに余裕を持って返済できる
- ペアローンを組んで返済できる
- 早めに住宅ローンを完済すれば将来ライフステージに合った家に住み替えができる
ペアローンとは1軒の家を建てるために夫婦それぞれが住宅ローンを組むことで、お互いが相手の住宅の連帯保証人となるのが特徴的だと言えるでしょう。
退職金を住宅ローンの返済に充てる必要がなくなるため、医療や介護、生活などにかかる老後資金も貯めやすくなります。
20代で家を買う時の注意点
20代で家を買う際の注意点は次の2つです。
- 住宅にかかるライフサイクルコストや税金を試算しておく
- 将来的に家族が増えることも考えておく
ライフサイクルコストとは生涯費用やLCCとも呼ばれ、建物や商品が作られてからその役割を終えるまでにかかる費用を合計した金額のことを指します。
住宅の場合は計画・設計から建設、住む期間を経てリフォームや修繕を行い解体されるまでにかかる費用の合計金額となります。
また、住宅を建てた後には固定資産税、都市計画税の2つの税金がかかるので、住宅ローンの返済以外にも維持するための費用がかかることを意識しておきましょう。
関連記事:20代でマイホームを購入するってどうなの?メリット・デメリットと頭金について
30代で家を買うメリット
30代で家を買うメリットは次の3つです。
- 世帯年収が増加するため購入できる住宅の選択肢が増える
- 仕事や家族構成が定まってくるためニーズに合った住宅を購入できる
- 頭金を準備できるため住宅ローンの総支払額を抑えられる
住宅を購入する際の選択肢が20代と比較すると増え、家族のニーズにより合った住宅を購入できるのがメリットだと言えるでしょう。
30代で家を買う時の注意点
30代で家を買う際の注意点はライフスタイルが変わる可能性があるため、それに留意する必要があることです。
具体的には家族が増えて住まい方が変わる、転勤になることが想定されるなどの場合にどのような対応をするかをある程度イメージしておくのが望ましいでしょう。
40代で家を買うメリット
40代で家を買うメリットは次の3つです。
- 頭金を多く準備できるため住宅ローンの返済期間を短くでき、総支払額も抑えられる
- 高価な家も購入できる
- 退職後のライフスタイルの変化を見据えた住宅を選ぶことができる
前の項目でご紹介した住宅市場動向調査によると、中古の戸建住宅と中古マンションを取得した人は40代が最も多いという結果でしたが、これは医療や介護などにかかる老後の資金を確保したり、老後は別の家に住んだりといったことを想定していると考えられます。
参考:国土交通省報道発表資料「インターネットによる物件情報収集が大きく増加しています!~令和3年度住宅市場動向調査の結果をとりまとめ~」
40代で家を買う時の注意点
40代で家を買う時の注意点は次の2つです。
- 45才を過ぎると35年ローンは組めない可能性があることを想定しておく
- 老後資金が貯めにくくなる
住宅ローンと老後資金は、なぜ並行して貯めるのが難しいのでしょうか。
2020年に総務省統計局が行った家計調査によると、2人以上の世帯のうち65才以上における無職世帯の家計収支は次の表の通りでした。
65才~69才 | 70才~74才 | 75才以上 | |
収入 | 29万3,608円 | 26万6,321円 | 25万5,706円 |
支出 | 30万2,130円 | 27万6,190円 | 24万2,900円 |
持家率 | 93.8% | 94.0% | 92.4% |
収支 | -8,522円 | -9,869円 | +12,806円 |
65才~74才では支出の方が多く、貯金を切り崩して生活しなければならない状況がうかがえます。
この結果から夫婦2人が、2022年に内閣府が令和4年高齢社会白書で公表した男性81.56才、女性87.71才という平均寿命まで生きるとして、老後資金を試算してみましょう。
- 夫婦が男性の平均寿命まで生きる場合
65才~69才 302,130円×60か月=18,127,800円
70才~74才 276,190円×60か月=16,571,400円
75才~81.56才 242,900円×72か月=17,488,800円
合計52,188,000円で、1人当たり2,600万円程度の老後資金が必要だとわかります。
- 夫婦が女性の平均寿命まで生きる場合
65才~69才 302,130円×60か月=18,127,800円
70才~74才 276,190円×60か月=16,571,400円
75才~87.71才 242,900円×144か月=34,977,600円
合計69,676,800円となり、1人あたり3,500万円程度の老後資金が必要となります。
現在は平均寿命が上がり高齢化が進んでいるため、老後資金が一人当たり2,600万円~3,500万円程度かかるのです。
この金額を住宅ローンを返済しながら貯蓄するのはなかなか難しいこととなるため、40代で家を購入する際は資金計画にゆとりを持つ必要があると言えます。
参考:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)の概要」
関連記事:40代独身は賃貸と持ち家どちらがいい?メリット・デメリットと判断のポイント
50代で家を買う時のメリット
50代で家を買うメリットは次の2つです。
- 老後の住まい方を踏まえて家作りができる
- 子供が独立すると大きな家は必要ないため、コストを抑えて購入できる
杖をついたり車いすを使ったりしてもつまずきにくい床や、足元から暖かい床暖房などを導入しておくと年齢を重ねても住みやすい住宅となります。
自分自身が元気なうちに要介護となる想定をするのはあまり気持ちのよいものではありませんが、手すりのように後付けの改修工事でできることばかりではないので、あらかじめユニバーサルデザインを意識し、誰もが住みやすい家作りを心がけましょう。
50代で家を買う時の注意点
50代で家を買う時の注意点は次の2つです。
- 住宅ローンが組めない場合もある
- 老後資金を住宅の頭金として使わないようにする
40代で家を買う時の注意点でも述べましたが、平均寿命がのびるとそれだけ老後資金も多くかかるので、頭金として安易に老後資金を使うのはおすすめしません。
家を買う年齢に迷ったら、タクトホームにご相談ください
30代や40代となり、家を買う年齢にさしかかってきたもののどうも現実感がなく一歩が踏み出せないと悩んでいるならタクトホームにご相談ください。
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まとめ
家を買う年齢はライフステージの変化や年収が上昇することから30代~40代と考える人が多いですが、20代、30代、40代、50代と世代別に分析をするとそれぞれにメリットとデメリットがあることがわかります。
この記事も参考にして、自分の人生設計においてどのタイミングで家を購入するのがよいのかを一度じっくりと考えてみてはいかがでしょうか。
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