- 外構って何のことだろう?
- おしゃれな外構を作りたい!
- 新築の場合、どんな工事をするんだろう?
- 費用はどれくらいかかるのか?
上記のように考えている人は多いでしょう。外構はとにかく失敗が多い場所で、出来上がってからデザインや利便性に後悔することも少なくありません。 そこで本記事では、新築外構工事の流れや費用、種類を解説します。
外構とは?新築における工事の流れや、種類を解説
まずは外構そのものが何を示すのか正しく理解しておきましょう。その後で外構工事の内容や、実際に依頼した場合の流れを解説します。
外構=家構え全般
外構とは主に以下の部分を総称する言葉です。
- 玄関アプローチ
- カーポート
- 庭
- 植栽
- 門周り
わかりやすく言えば「家構え」のことを示していると考えましょう。
外構は住みやすさやプライバシー保護、防犯はもちろん、住宅全体のデザインを決定づける重要なポイントです。
新築の外構工事の内容
新築における外構工事の内容はおおむね以下のとおり。
- フェンスの敷設
- 門柱や門扉の設置
- テラスやウッドデッキの取り付け
- カーポートの取り付け
- コンクリートによる舗装
- 植栽の植え込み
- 玄関アプローチの整備etc.
もちろん上記すべてをかならずしも実施するわけではありません。いくつかの項目から、自身のライフスタイルにフィットするものを選んで取り入れるイメージです。
専門業者に依頼した場合の流れ
外構工事を専門業者に依頼した場合の流れはおおむね以下のとおりです。
- 専門業者による現場調査
- プランと見積書を受け取る
- プランと見積書を見ながら、施工内容やデザインを打ち合わせる
- 工事の契約を結ぶ
- 業者による工事開始
- プランどおりに完成しているか確認する
ここまでで約半年から8ヶ月ほどかかります。
新築の外構工事にかかる費用とそれをおさえる3つのポイント
新築の外構工事では、その仕上がり同様に費用も気になるところです。まずは相場をつかんで、そのあとで無駄な費用をおさえるポイントを理解しましょう。
外構工事の費用は新築住宅費用の5%〜10%相場
外構工事の費用相場は、新築住宅費用全体の約5%〜10%です。つまり総額3,000万円かけているなら、うち150万円から300万円が外構工事にかかっている、というイメージになります。決して安い金額ではありません。
デザイン性や利便性を確保したいのはもちろんですが、やはり新築を建てるときはできるだけ費用はおさえて行きたいところ。
外構の場合は、以下のような工夫で費用をおさえることが可能です。
- シンプルにまとめる
- DIYを織り交ぜる
- オープン外構で仕上げる
- グレードを調整する
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
シンプルにまとめる
外構工事の費用が気になるなら、できるだけ工事内容をシンプルにまとめてみましょう。
外構ではあらゆる設備を追加できます。たとえばカーポートや門柱、ウッドデッキや階段などが挙げられるでしょう。
しかし費用をおさえたいなら、導入する設備を絞って小規模におさえるのが大切です。あれこれと次々に追加すると費用が膨らむので注意してください。
DIYを織り交ぜる
外構工事にDIYを織り交ぜ、総費用をおさえる方法もあります。つまり専門業者でできないことは業者へ、自力でできそうなことはDIYして、最終的に外構を作るやり方です。
どこまで自分でできるかにもよりますが、うまくやれば数十万円単位で安くなることもあります。
ただし、節約したいあまり、できないことを無理にやらないようにしましょう。技術的にむずかしい部分は業者に任せるのが賢明です。
オープン外構で仕上げる
外構工事はオープン外構で仕上げれば費用をおさえることが可能です。
そもそも外構は、外部に対する露出度を基準として3つに分けられます。
- 重厚な門やフェンスで住宅をしっかりと覆い、外部の視線をほとんど遮るクローズド外構
- 仕切りやフェンスがなく、外部に対して開かれているオープン外構
- クローズドとオープンの中間に位置するセミクローズド外構
これらのうち、もっとも費用が安いのがオープン外構です。単純に敷設するフェンスや外壁などが少ないため、安価な傾向があります。
クローズド外構では200万円〜300万円の費用がかかります。しかしオープン外構は安ければ100万円でおさまることも。
費用をおさえたいときはオープン外構を基本線として考えてみましょう。
グレードを調整する
必要に応じて、外構のグレードを調整する必要もあるでしょう。
優先順位が高い部分のグレードは据え置き、そうでないなら少し下げることで、費用をおさえられます。
具体的には以下のような調整が考えられるでしょう。
- 高価な人工芝ではなく、天然芝にする
- カーポートの素材を安いものにする
- コンクリート部分を減らす
- 植栽の数を少なくする
- フェンスの素材を安いものにするetc.
このように調整すれば、外構にかかる費用をコントロールできます。この際に注意しなければならないのは、グレードを下げすぎるとデザイン性や利便性に問題が出ることです。
また、満足感が得られなかったり、家族の誰かが迷惑したりするケースもあるので注意しましょう。
新築外構では失敗しないように!実例と対策
自由度が高く、自分好みに仕上げられる新築外構。しかし、自由だからこそ失敗して後悔するパターンも多々あります。
ここでは新築の外構でよくある失敗の事例を解説します。そのあとで対策も解説するのでぜひ参考にしてください。
よくある失敗例一覧
新築外構の失敗例として以下が挙げられます。
<利便性の問題>
- カーポートが狭すぎて駐車が面倒になった
- 自転車を止めるスペースがない
- 物置がすぐ一杯になった
<プライバシー・セキュリティの問題>
- 玄関を開けると屋内が見えすぎる
- 照明が足りなくて、防犯面の心配がある
- 道路や外部対して開放的すぎてストレスを感じる
<手入れの問題>
- 植栽の整備がたいへん
- 設備が多すぎて掃除が間に合わない
特に多いのが利便性の問題です。デザイン性や費用を優先した結果、使いづらいと後悔するケースが多々あります。
もちろん見栄えは重要ですが、生活全般を考えればスペースにはゆとりを持ったほうがよさそうです。
セキュリティ・プライバシーで問題が起こるケースもあります。住宅を覆うクローズド外構以外では、この点に不安を覚える人も多い様子。
そして外構が完成したあとの手入れに悩む人も。特に自然成長する植栽の管理が追いつかないケースはよく聞かれます。
新築の外構が完成したあとで、「こんなはずではなかった」といろんなポイントで後悔しがちです。これを避けるためには外構をオーダーする前に、以下のポイントを抑えておきましょう。
- 後回しにせず早めに検討する
- 生活のあり方を考える
- 将来的なプランを見通しておく
- 家族全員で相談する
- シミュレーションしておく
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
後回しにせず早めに検討する
新築の外構工事は早期に検討するようにしましょう。家を建てるときは住宅内部の設備や間取りを優先し、外構は後回しになりがちです。
そうすると限られた予算と期間しか残されておらず、じゅうぶんにプランニングされた外構工事が実施できないケースも多々あります。最低限の施工しかなされず、デザイン性や利便性に不満が残ることも。
もちろん、住宅内部の設備や間取りのほうが、多くの場合優先して考えるべきことです。しかし外構を後回しにせず、同時にセットで考えてみましょう。
建物そのものとセットで考えれば、外構に対して適切な予算と期間を用意できます。
生活のあり方を考える
先ほども触れたとおり、外構が完成したあと「利便性が悪い」と後悔するケースが多々ありますが、これは生活のあり方を考えれば防ぐことが可能です。
たとえば以下のように考えてみましょう。
- カーポートはもっと広いほうがよいのでは?
- ウッドデッキを取り付けても実際に使うことはあるだろうか?
- 物置はもっと広い方がよいのでは?
- 今後、自転車を停めるスペースが必要になるのでは?
- もう少し建物を隠したほうが安心できるかもしれない
- 植栽の手入れ、今後は継続できるだろうか?
- 生活動線の邪魔にならないだろうか?
実際の暮らしぶりを想定すると、どのような外構がフィットするのか見えてきます。できるだけはっきりと生活のあり方を思い描き、検討しましょう。
将来的なプランを見通しておく
外構を作るときは将来的なプランを見通しておくのも大切です。つまり今の暮らしだけではなく、ライフステージの変化も踏まえて、外構のあり方を考えましょう。
たとえば以下のようなポイントは検討しておきたいところ。
- 子供が生まれたら遊ばせたいので、庭を広くしたほうがよい?
- だったら屋外コンセントもつけておいたほうがいいかな?
- 将来的に同居するならバリアフリー構造にしたほうがよいのでは?
- 手入れするのはたいへんだし、天然芝よりも人工芝にしたほうがよさそう
- 家族が増えたら洗濯物スペースも広いほうがいいかもしれない
このように将来的なところまで考えて、今のうちから外構に反映すると、長期的に満足感を感じられます。先のことはすべて見通せるわけではありませんが、できるだけクリアに思い描いてみましょう。
関連記事:4人家族の間取りのベストは?選び方と1〜4LDKそれぞれの暮らし
家族全員で相談する
新築の外構工事では、とにかく家族全員で相談するようにしましょう。
玄関や庭、駐車スペースは誰か一人ではなく家族全員が使うものなので、それぞれの意見を外構作りに反映させる必要があります。
しかし、主導権を握っている一人だけが次々と話を進めてしまうケースも少なくありません。そうすると完成してから、誰かが不満を覚えることになるでしょう。
逆に「外構は、自分はなんでもいいよ」と無関心を決め込むのもよくありません。自分自身も毎日使うものなので、外構がどうあるかはとても重要なことです。
誰かに任せきりにはせず、自分はどのような外構だと満足できるのか、しっかりと意見を述べましょう。
新築外構の成功事例5選
新築の外構を考えるうえでは、成功事例から学ぶことが大切です。実際に美しく整備された門構えを見れば、インスピレーションが湧いてくるでしょう。
ここでは新築外構の成功事例5選について解説します。外構の方向性に悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
シンプルかつ利便性高いデザイン
シンプルなデザインと最低限の設備でまとめた成功事例です。余計なものがなく開放感、統一感に溢れています。また植栽などもないため、日々のメンテナンスも容易です。
クローズドによる重厚感・高級感
住宅部分が隠された、いわゆるクローズド外構。コンクリートの外壁が重厚感と高級感を演出。
斜めの角度に切り出しており、デザイン性にも優れています。少量配された植栽がアクセントとなり、バランスのよい外観が形成されています。
広々とした駐車スペースとコンクリート基調の美しさ
開放的な駐車スペースが魅力的な事例です。コンクリート主体でまとめられ、近代的なデザイン性が発揮されています。
メインの玄関だけではなく、テラス窓につながる通路もあり、利便性も抜群です。
レンガ色の美しい外構
レンガ色の駐車スペースと玄関アプローチが美しい外構。えんじ色の2階部分のデザインとよくマッチしています。
和風テイストが活かされた外構
洋風デザインが多い外構ですが、もちろん和風の施工事例もあります。上記はコンクリート作りに日本的な屋根作りで、落ち着きや趣が感じられるデザインに。
まとめ
本記事では新築での外構について解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- 外構工事=玄関アプローチやカーポート、植栽や庭などの“家構え”のこと
- 基本的に業者と綿密に打ち合わせてから工事に入り、最後にもう一度完成形を確認する
- 費用は新築住宅費用の5%から10%
- 費用をおさえるには、施工内容を見直したり、DIYしたりするのがよい
- 外構は完成してから後悔する失敗例が非常に多い
- 同じ失敗を繰り返さないように、暮らしのあり方やライフスタイル、将来的なビジョンを考えることが大切
新築における外構は今後の暮らしぶりやセキュリティ、利便性、満足度に深く関わる重要なポイントです。
自由度が高いからこそ失敗しやすいですが、しっかりとプランニングすれば美しく、そして理に適ったデザインを実現できます。
本記事を参考にぜひ新築の外構の方向性を考えてみましょう。
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