注文住宅を建てるに当たっては、さまざまなオプションが選べます。でも、いったいどんなオプションがあるのか、どうやって選んだらいいのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。
そこで、注文住宅のオプションについて詳しくご紹介します。ぜひ、オプション選びの参考にしてみてください。
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注文住宅のオプションとは
注文住宅は、外観や内装、住宅設備などすべてがオーダーで決まると思っている人も少なくありません。そういうイメージがあると、「注文住宅のオプションってどういうこと?」と不思議に思うことでしょう。
注文住宅のオプションとはどういうものなのか、改めてご説明します。
注文住宅のオプションの種類
注文住宅のオプションには大きく分けて2種類あります。ひとつは、住宅設備のグレードを上げるもの。もうひとつは、住宅設備を追加するものです。
ハウスメーカーが注文住宅の提案をする場合、お施主様の希望を取り入れた間取りや住宅設備にすることはもちろんですが、それ以外の部分についてはハウスメーカーが標準としている設備が採用されます。
たとえばお施主様から「対面キッチンにしてほしい」という希望があれば、標準的な対面型のシステムキッチンを設置すると仮定して設計します。建築費用も、標準的な設備を採用した場合の価格を計算します。
しかし、お施主様が標準設備のプランを見て「もっと性能の良いキッチンにしたい」と希望すれば、システムキッチンのグレードをアップします。これがオプションということです。
住宅設備の追加オプションとしては、玄関周りの水栓、電源コンセントや照明コンセントの増設、室内物干し、床暖房、窓の面格子などがあります。
オプションをつけるには追加料金がかかりますが、どこにどんなオプションをつけるのかを選択することで、理想の注文住宅に近づけると考えていいでしょう。
住宅の標準仕様はメーカーによって異なる
住宅の標準仕様は、建築業界全体で統一された基準があるわけではありません。どんなグレードの建築材や住宅設備を標準とするかは、ハウスメーカーによって異なります。
たとえばフローリングの床材で、値段が高い順にA、B、Cという3種類のグレードがあるとしましょう。ハウスメーカーのX社では中ランクのBが標準になっているけれど、Z社では最低ランクのCを標準としている、といったことがあります。
さらに、ハウスメーカーによって建築材などの仕入れ先も異なるので、Y社ではA・B・Cの床材を採用しておらず、E・F・G・Hの床材からしか選べないといったケースも珍しくありません。
当然のことながら、選べるオプションもハウスメーカーによって異なります。注文住宅の施工を考えているなら、各メーカーの標準仕様がどの程度のグレードなのか、どんなオプションが設定されているのかを調べて、検討材料にしたいものです。
注文住宅のオプションを選ぶ時のポイント
注文住宅のさまざまなオプションを見ていると、どれもこれも付けたくなってしまうことがよくあります。しかし予算の制限がある限り、全部選ぶというわけにはいきません。
オプション選びで迷った時、判断するためのポイントをいくつかご紹介しましょう。
オプションに優先順位をつける
設定されているオプションのうち、少しでも魅力を感じたものをすべて書き出してみましょう。ひとつ残らず書き出したら、「絶対につけたいオプション」「あったら嬉しいオプション」「なくてもいいオプション」の3ランクに分類します。
選びたいオプションに優先順位をつけておくと、予算オーバーしてしまった時に、どれを選べばいいのか判断がしやすくなります。もし、「絶対につけたいオプション」だけでも予算オーバーしてしまったら、さらにその中で優先順位をつけてみましょう。
本当に必要なものなのか検討する
オプションをつけるかどうか迷ったら、本当に必要なオプションなのか考えてみましょう。日常生活でそのオプションを使っているシーンを、具体的にイメージするのがコツです。
完成した家に住み始めてから「あると便利だけれど、使う機会があまりなかった」ということもよくあります。使用頻度が低いものは、オプションとして選ばなくても後悔は少ないでしょう。
実物を見て確認する
オプションとして選んだ設備は、できればショールームなどに足を運んで実物を確認しておきたいものです。パンフレットやカタログの写真で「いいな」と思ったものでも、実物を見ると印象が違うことがあります。
壁紙や床張りなら、実物の小片をまとめたサンプル帳が作られていることもあるので、ハウスメーカーに聞いてみるのもいいでしょう。実物に触れることで、色味だけでなく手触りも確認できます。
評判や口コミを参考にする
インターネットの口コミサイトなどで、実際にオプション設備を使っている人の感想を見てみましょう。友人知人でオプション設備を取り入れている人がいるなら、使用感や注意点まで詳しく聞けます。
趣味嗜好やライフスタイルが似ている人なら、より参考になるはず。ただし、口コミなどはあくまで個人の感想なので、信用しすぎないことも大切です。
デメリットも頭に入れておく
どんなものにも必ずメリットもあればデメリットもあります。オプションを選ぶなら、その製品のデメリットも十分理解しておくことで、住み始めてから「こんなはずではなかった」と後悔するリスクを引き下げられます。
オプションは一度取り付けてしまうと、交換や返品はききません。建築費を無駄にしないためにも、じっくりと選ぶようにしましょう。
注文住宅のオプション費用相場一覧
注文住宅のオプションにはさまざまなものがあります。中でも代表的なオプションについて、どのくらいの費用がかかるのか、相場の価格をご紹介します。
リビングのオプション
・床暖房・ハイブリット給湯器 約100万円(リビング・ダイニング部分)
・鉄骨スケルトン階段 約120万円
リビング代表的なオプションといえば、床暖房でしょう。近年は合わせてハイブリット給湯器等を導入する事でエネルギーの消費を抑え、ランニングコストを安くする傾向があります。
また、来客があった時などにもみられる事が多い場所の為、スケルトン階段などの見た目に優れたオプションの要望も多いでしょう。
寝室・子供部屋のオプション
・ウォークインクローゼット 約20万円
・造作棚 約20万円
・ダウンライト照明 約2.5万円(1ヵ所あたり)
ウォークインクローゼットは、衣服を掛けられるポールや、荷物を置ける棚を設置した場合の価格相場と考えてください。棚や間仕切りの数などによって、価格は変わってきます。
「ポールは後から自分で設置すれば、もっと費用が安く済むのでは?」と考えるかもしれません。しかし、建築時にポールを設置する場合、荷重に耐えられるよう取り付け場所の壁を補強することが一般的です。補強をしていない壁にポールを取り付けると、壁そのものが崩れてしまうことがあります。
キッチンのオプション
・ビルトイン食器洗浄乾燥機 約15万円
・フルフラットキッチン 約30万円
・タッチレス水栓 約10万円
キッチンのオプションとしては、ビルトインタイプの食器洗浄乾燥機が人気となっています。また、手をかざしただけで水が出るタッチレス水栓も、導入する人が増えています。
ただし、システムキッチンそのものの寿命は15~20年ですが、ビルトインの食洗機は10年程度で寿命を迎えます。ビルトインタイプの設備を選ぶ際には、故障や修理の際はどうするのか、交換は容易にできるのかを確認しておきましょう。
タッチレス水栓は、センサーに手をかざすだけで水が出るようになっていますが、温度や水圧は手動で調整しなければなりません。いつも設定した水圧で水が出るので、少量だけ水を流したいといった時に不便を感じることも。デメリットも十分理解した上で導入するか決めましょう。
浴室・トイレのオプション
・ダブルシンク洗面台 約35万円
・タンクレストイレ 約20万円
・手洗い器 約10万円
ダブルシンク洗面台は、2人が並んで使えるようにシンクの幅を広くして、水栓を2つつけたものです。朝の忙しい時間帯に、家族で身支度をするタイミングが重なっても大丈夫なよう、導入する家庭も増えています。
タンクレストイレは、文字通りタンクのないタイプのトイレで、掃除がしやすいと人気になっています。ただ、タンクありのトイレなら、断水になってもタンク内に貯めた水で1回は流すことができますが、タンクレストイレは一切流せなくなります。
またタンクレストイレは、タンクに貯める水で手を洗うことができないので、別に手洗い器を設ける必要があります。タンクレストイレを選ぶ場合は、手洗い器の設置場所や費用も合わせて考えるようにしましょう。
玄関・外装のオプション
・スマートキー 約10万円
・宅配ボックス 約7万円
・太陽光発電設備 約200万円
・ウッドデッキ 約30万円
セキュリティに優れたスマートキーや、共働き家庭にはありがたい宅配ボックスは、オプションとして選ぶ人が次第に増えています。
一方で太陽光発電設備は、屋根の形状によっては設置できないこともありますし、後付けをしようとすると屋根の補強もしなければなりません。太陽光発電を考えるなら、設計時からハウスメーカーとよく相談して決めましょう。
まとめ
注文住宅で選べるオプションはハウスメーカーによってさまざまです。どんなオプションをつけたいかによって、施工を依頼するハウスメーカーも変わってくることでしょう。
またオプションの中には、施工時からつけておいたほうがいいものと、後付けでも対応できるものがあります。予算が厳しい場合、一部の設備は入居後に整えていく形にしてもいいでしょう。
タクトホームでは、お客様の要望に合わせたオプションをご提案しています。豊富な建築実績があるので、実際にオブションを選択した人の声をお届けすることもできます。オプションに迷ったら、ぜひタクトホームにご相談ください。