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新築の屋根は何にする?定番の素材や形状を解説

  • 新築の屋根は何にしよう?
  • どの素材を使えばいい?
  • 形状には何があって、どう違う? 

新築を建てるにあたって、このような疑問を抱いている人は多いのではないでしょうか。

屋根の素材にはさまざまな種類があり、採用される形状も多岐にわたります。そしてその組み合わせによって、屋根の性能や外観は大きく異なるものです。

そこで本記事では、新築の屋根における一般的な素材や形状、そして費用感を解説します。ぜひ参考にしてください。

関連記事:注文住宅の屋根材はどうすればいい?屋根材の種類やそれぞれの特徴・メリットなどご紹介

新築の屋根に使われる主な屋根材と費用感

現代の新築住宅では、主に以下の屋根材が使われます。

  • スレート
  • アスファルトシングル
  • ガルバリウム鋼板
  • 瓦各種

他にも色々な屋根材がありますが、費用や品質のバランスを考えれば、上記のいずれかが現実的です。それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

スレート

スレートは、セメントを主原料とした屋根材で、「平板瓦」とも呼ばれます。古くから定番の屋根材として活用されてきました。

耐火性や断熱性が高く、それでいて軽量であるため、耐震性にも秀でます。さらに施工費用も安く、新築住宅を考える際は有力な選択肢となるでしょう。

デザインやカラーリングの種類が豊富という特徴もあります。普及率の高さから施工できる業者が多いのも、メリットといえそうです。

一方で防水性が低い、衝撃に弱く割れやすいといった難点も。また、やや風化しやすい屋根材であり、早ければ施工後4〜5年程度でのメンテナンスが必要になるかもしれません。

<費用:4,000円〜7,000円/㎡>

関連記事:地震に強い家を建てたい! では地震に強い家の特徴とは?

アスファルトシングル

アスファルトシングルは、アスファルトを主原料にガラスファイバーなどを混合した屋根材です。

非常に軽い素材でありながら防音性や断熱性が高く、快適な暮らしを作ることに貢献します。また主要な屋根材のなかで比較的安価です。

近年のものは耐火性も持つようになり、より多くの住宅で採用されるようになりました。

一方で、ひび割れが生じやすい、表面の凹凸部分にコケなどが生えやすいなど、耐久性には不安が残ります。また日本国内での施工実績が少なく、アスファルトシングルを高度に活用できる業者が少ないのも気がかりです。

<費用5,000円〜8,000円/㎡>

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板とは、鋼(はがね)にアルミニウムや亜鉛などのコーティングを施した屋根材です。

耐火性や耐震性が高く、さらに防水性能にも優れます。サビにも強く、かつて主流な屋根材として使われていたトタンのおよそ4倍の防錆性を有しています。

ただし、軽いため飛散しやすい点には注意。また断熱性がさほどではなく、寒さや暑さを感じやすくなるかもしれません

<費用:6,000円〜9,000円/㎡>

瓦各種

いわゆる屋根瓦と呼ばれる素材です。粘土瓦や軽量瓦など色々な種類がありますが、ほとんどの場合で頑丈である点がメリットとなります。

特に耐久性が高く、50年以上使い続けられることも。また耐火性や耐熱性にも秀でます。そのうえ遮音性や断熱性も高く、住み心地を高めてくれる屋根材といえるでしょう

優れた屋根材ですが、そのぶん費用が高いのが難点。また洋風を基調とした住宅にはデザイン性の面でマッチしない側面もあります。

<費用:7,000円〜11,000円/㎡>

主な屋根の形状とそれぞれの特徴

新築住宅が注文住宅であった場合、屋根の形状を選択できるケースがあります。その場合に備えて、形状ごとの特徴やメリット、デメリットを理解しておきましょう。

  • 切妻屋根
  • 片流れ根
  • 陸屋根
  • 招き屋根

屋根は、形状が異なれば機能も大きく異なるものです。それを理解して、どのような屋根材と形状にするか考える必要があります。それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。

切妻屋根

2枚の屋根板を左右対称に組み合わせて「△」の形にしたものは、「切妻屋根」と呼ばれます。最も一般的な形状として知られます。

効率的な施工方法が確立されているため、費用をおさえやすいのがメリットです。水はけがよく、雨漏りや腐食などを避けられるのも特徴。

一方で傾斜しているため、強風による屋根材の落下などが懸念されます。また屋根裏部分の断熱性が低くなり、過ごしにくくなる点も気がかりです。

片流れ屋根

片方どちらかの方向に勾配がついている屋根板一枚から成るタイプです。

排水性が非常に高く、屋根材の劣化をゆるやかにできます。デザイン性も高く、おしゃれな住宅にこだわる世帯から人気です。

ただし屋根の頂上にあたる「棟」に水が溜まりやすく、雨漏りが起こりやすい点に注意。また天井高のスペースが狭く、居住空間が圧迫されるのもデメリットです。

陸屋根

傾きがなく、地面に対して平行な、平べったい屋根を「陸(ろく)屋根」といいます。

デザイン性が高く、スタイリッシュな外観を演出できるのがメリット。また屋上として活用したり、太陽光パネルを効率的に設置できたりするのも強みです。

ただし勾配がないため水はけは今ひとつ。防水性能を持たせるために追加工事が必要になるかもしれません。また豪雪地帯では積雪量の関係で、陸屋根を採用できない場合があります。

関連記事:あこがれのデザイナーズ住宅(ハウス)とは?特徴や施工例を解説

招き屋根

2枚の屋根板を組み合わせるが、そのバランスが左右非対称なタイプです。

切妻屋根と比較してデッドスペースが生じにくく、居住面積が広がるのがメリット。また左右非対称性がデザイン上有利にはたらくこともあります。

一方で施工の難易度が高く、費用がかさみやすいのがデメリットです。また、断熱性も高いとはいえません。

新築の屋根を考える際のポイント

新築の屋根に関して考えるときは、以下3つがポイントとなるでしょう。

  • 屋根の素材と形状
  • 費用感
  • デザイン性

それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

屋根の素材と形状

第一に考えるのは、屋根材とその形状です。

屋根材が何であるかにより、得られるメリットが異なります

たとえば費用と性能のバランスを考えるなら、スレートなどが有力です。一方で耐久性を重要視するなら、瓦各種が合っているといえるでしょう。

そのうえで屋根の形状に関しても考える必要があります。切妻や招きなど、多様な種類があり、それぞれが住宅に対して異なるメリットやデメリットをもたらします。

本記事および建築業者のアドバイスを総合し、ベストな屋根材と形状の組み合わせを検討しましょう。

費用感

屋根材の性能はもちろん重要ですが、一方で費用感も大切にしましょう。

瓦各種や鋼板ガルバリウムなどはたしかに優秀な屋根材ですが、初期費用は高めです。

一方でスレートなどは価格が低めに設定されています。

新築住宅では屋根以外にもあらゆるところでお金がかかるので、それらとのバランスをよく考える必要があります。また、余裕があればメンテナンス頻度やその費用も、ある程度予測しておくとよいでしょう。

デザイン性

デザイン性に関してもよく考える必要があります。

ガルバリウム鋼板やスレートはデザインやカラーのバリエーションが豊富で、デザイン性を高めやすくなります。一方施工事例が少ないシングルアスファルトはそうでなく、個性のないデザインに落ち着いてしまうことも。

また、耐久性や防水性といった面では優秀だった各種瓦も、洋風住宅の屋根材にはデザインの面で不向きかもしれません。

まとめ

本記事では新築住宅の屋根に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

<屋根材に関して>

  • スレート/風化しやすいなどの難点はあるが、価格が安いのが強み
  • アスファルトシングル/防音性などに秀でるが、施工できる業者が限られる
  • ガルバリウム鋼板/やや高価だが、耐火性や耐震性、防水性などが高く高品質
  • 瓦各種/かなり高価だが頑丈、50年以上使い続けられるケースも

<屋根の形状に関して>

  • 切妻屋根/施工費用が安く、水はけがよい
  • 片流れ根/居住空間を広げやすく、デザイン性も高い
  • 陸屋根/デザイン性が高く、屋上としての活用も考えられる
  • 招き屋根/デッドスペースが生じにくく、居住空間が広がりやすい

屋根材とその形状は、住宅やそこでの暮らしに対して思いのほか大きな影響を与えます。屋根材などに関する知識を仕入れ、どのような屋根を作るか、じっくりと検討しましょう。

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