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40代独身は賃貸と持ち家どちらがいい?メリット・デメリットと判断のポイント

40代独身の方の中には、将来の住居を賃貸にするのか、持ち家を購入すべきなのか悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

賃貸にした場合、生涯他人に家賃を支払わなければならない一方、気軽に引越ししやすいといったメリットがあります。

本記事では、40代独身で、賃貸と持ち家どちらにすべきか悩んでいる方に向けてそれぞれのメリット・デメリットや判断のポイントなどをご紹介していきます。

40代独身は賃貸と持ち家どちらがいい?

40代ともなるとマイホームを持っている人が多くなるものです。

とはいえ、マイホームというと子供のいる世帯が所有するというイメージもあります。

そのため、40代であっても独身の場合、賃貸と持ち家どちらがいいのか悩む方も多いでしょう。

40代だからと言って持ち家を持たなければならない理由はありません。

反対に、独身だからと言って持ち家を持つ必要がないとも言い切れないものです。

賃貸がいいか持ち家がいいかは、それぞれの事情によって異なり一概にどちらがいいという答えはないのです。

賃貸・持ち家それぞれにメリット・デメリットがあるので、両方を理解したうえで自分に合ったほうを選ぶ必要があります。

以下では、賃貸・持ち家のメリット・デメリットを解説していくので、住まい選びの参考にしてください。

賃貸のメリット・デメリット

まずは、賃貸のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリットデメリット
・家賃以外に必要な経費が少ない
・気軽に引越しを検討できる
・家賃は他人に支払うもの
・部屋を自分の好きにできない

メリット1:家賃以外に必要な経費が少ない

賃貸の場合、家にかかる主な費用は家賃と管理費・修繕積立金です。

管理費や修繕積立金は必要ですが、それらを払うことで建物を適切に維持してもらえ、修繕にかかる費用を別で支払うことはほとんどないでしょう。

持ち家の場合、家の修繕費はすべて自分で支払う必要があります

また、外壁や壁の塗り替えと言った定期的なメンテナンスも必要になり、高額な費用がかかる場合もあるでしょう。

賃貸の場合、家のメンテナンスにかかる費用を毎月積み立てているため突然の大きな支出を抑えられるというメリットがあるのです。

メリット2:気軽に引越しを検討できる

賃貸のメリットは引越ししやすいという点にあります。

一度持ち家を持ってしまうと、家を手放して引越しするというのは簡単ではありません。

もし、近所トラブルや転勤などで住む場所を変えたいとなっても、なかなか対応が難しいのです。

その点、賃貸は事前に契約終了を申し出ることで、比較的簡単に引越しできます。

転勤が多い人でも仕事に合わせて住居を変えやすく、近所トラブルがあれば離れることも可能です。

持ち家はローンを組んで購入すれば、長年ローンを支払い続けなければなりませんが、賃貸の場合家賃の負担が大きければ家賃の安い場所に引越すという対応もできます。

このように、状況に合わせて住む場所を変えやすいのは賃貸の魅力と言えるでしょう。

デメリット1:家賃は他人に支払うもの

賃貸の場合、住み続ける限り家賃を支払う必要があります。

持ち家であれば、ローンを完済すれば家は自分のものとなり、それ以降支払う必要がなくなります。

つまり、ローンは持ち家という自分の資産のための支出ともいえるのです。

対して、賃貸の家賃はいつまで支払っても家が自分のものとはなりません。

すべて他人(大家)への支払いとなるだけなのです。

ローンが自分の資産のための支出であるのに対し、家賃は他人への支出ということを理解したうえで、お金の使い方を決めるようにしましょう。

デメリット2:部屋を自分の好きにできない

賃貸である以上、簡単な補修はできますが間取りの変更や大掛かりなリフォームは大家の許可が必要になり、基本的に難しいでしょう。

好きなものを飾るにしても、壁に傷をつけたりすれば、退去時に原状回復の費用を請求される可能性もあります。

ある程度気に入った間取りの部屋を借りられたとしても、完璧に自分の好み通りの部屋にすることは難しいものです。

こだわりが強く自分の好きな空間で暮らしたいという人には、賃貸はデメリットと言えるでしょう。

持ち家のメリット・デメリット

次に、持ち家のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリットデメリット
・自分の好きに部屋を変えることができる
・ローンを完済すれば老後の居住の心配がなくなる
・大きな初期費用がかかる
・固定資産税や修繕費用を考える必要がある

メリット1:自分の好きに部屋を変えることができる

持ち家であれば、間取りから自分の好きにできます。

独身であれば、他者の希望を聞く必要がない為、自分の理想の家を持つことが可能です。

また、途中で好みが変わったとしても好きにDIYして変更できるでしょう。

こだわりが強い家は高額になりがちですが、独身であれば部屋数を抑えられるので、面積を小さくして理想の空間を作れば費用も抑えられる可能性があります。

40代であれば、老後の生活のことも考えバリアフリー対策を施しておくのもおすすめです

関連記事:あこがれのデザイナーズ住宅(ハウス)とは?特徴や施工例を解説

メリット2:ローンを完済すれば老後の居住の心配がなくなる

持ち家は、ローンを完済すれば自分の資産となります。

完済後は支払いなしで家に住めるので居住費を大きく削減できるのです。

仮に、40歳で25年ローンを組めば順調に返済した場合完済は65歳となります。

定年前に完済することで、収入が減少する老後の居住費を抑えられるのは老後の生活で大きなメリットと言えるでしょう。

また、持ち家があることで老後の住処を探す必要もなくなります。

賃貸の場合、高齢になってからでは新しく契約がしにくくなる点に注意が必要です

特に独身の場合、収入が少なく孤独死の恐れもあるため、大家が入居を避ける可能性が高くなります。

持ち家があることで老後の居住を心配しなくていいのは、持ち家の大きなメリットです。

関連記事:家を買う年齢をどう考える?平均年齢から年代別のメリット・デメリットまでご紹介

デメリット1:大きな初期費用がかかる

持ち家の場合、毎月のローンの支払い自体は賃貸の家賃とそこまで大きく変わらない場合もありますが、初期費用の点が大きく異なります。

住宅ローンを組む場合、ある程度の頭金を求める金融機関は多いものです。

頭金は、家の購入額の1~3割ほどが目安となるため、仮に2,000万円の家を購入するなら200万円~600万円は必要になります。

頭金なしでフルローンを組むことも可能ですが、金利が高くなる傾向があります。

また、40代で頭金を用意できていない資産状況であれば、金融機関の審査も厳しくなる恐れもあるでしょう。

さらに、住宅ローンでは手数料も必要になります。

金融機関への事務手数料や保証料・印紙税など住宅ローンを組むための手数料は、50万円ほどかかります。

持ち家に住むための家具家電費用や引越し費用も予算に入れておく必要もあります。

賃貸であれば、初期費用は多くても引っ越し費用や敷金・礼金と言った家賃3~6ヶ月分くらいで済みます。

初期費用が高額になることで、貯蓄が減少し、老後費用にも影響がある点には注意しましょう。

デメリット2:固定資産税や修繕費用を考える必要がある

持ち家を持つと、毎年固定資産税と都市計画税を納税する必要があります。

固定資産税は、物件によっては数万~数十万円かかる場合もあり、毎年の大きな支出です。

また、持ち家の場合、管理費や修繕積立金は必要がありませんが、その分計画的に自分で蓄えておく必要があります。

持ち家は、家の維持にも費用がかかるものです。

家の経年劣化によって、設備の交換や修繕が定期的に必要になるでしょう

台風や地震による自然災害などで大規模な修繕が必要になるケースも珍しくありません

壁や屋根の塗り替えは数十万から百万円以上かかる場合もあり、それらを自己資金で賄わなければならないのです。

持ち家は、所有期間中にも様々な費用が必要になるので、長期的な計画を立てて家のための費用も蓄えておくようにしましょう。

関連記事:持ち家にかかる固定資産税・都市計画税はいくら?計算方法を確認しておこう

40代独身が賃貸か持ち家かを決める際のポイント

賃貸・持ち家どちらのもメリット・デメリットがあるため、比較して検討することが大切です。

さらに、選ぶ際のポイントとして次の3つの点も考慮するようにしましょう。

  • ライフスタイル
  • 老後の住居を確保できるか
  • 住宅ローンは40代後半から組みにくくなる

ライフスタイル

40代にもなるとライフスタイルはある程度固まってきているでしょう。

転勤が多く引越しを頻繁にしなければならないなら、賃貸が適しています。

また、転勤がなくても定期的に引越しして居住環境を変えていきたいという方も賃貸が良いでしょう。

反対に、今後引っ越す予定もなく、老後の見据えた拠点が欲しいなら持ち家が適しています。

趣味を楽しみたい・理想の空間で生活したいという方も、自由度の高い持ち家がおすすめです。

ライフスタイルや将来の希望を元に、持ち家か賃貸かを考えるようにしましょう。

老後の住居を確保できるか

40代はまだまだ働き盛りですが、徐々に老後のことを視野に入れる必要があります。

特に、老後の居住場所は早めに確保しておくことが大切です。

持ち家であれば老後の居住を確保できますが、その後新しく家を持つことはおそらくないため、最初の段階で老後の生活まで考えた家づくりが必要になるでしょう。

賃貸の場合は、老後新たに契約しようとしても審査に落とされる可能性が高くなるため、注意しなければなりません。

今の賃貸は高齢になっても住みやすいのかまで検討して、今の段階で老後の居住場所の目星をつけておく必要があります。

また、定年後の年金だけで家賃を払い続けられるのかも考えたうえで、計画を立てておくことが大切です。

住宅ローンは40代後半から組みにくくなる

住宅ローンは完済までの年齢制限を設けている金融機関が多いです。

一般的には80歳くらいが上限となります。

35年のローンを組むとなると、45歳がギリギリラインとなるのです。

金融機関も40代からの住宅ローンには慎重になり、ローンを組めない場合や組めても希望額を融資してもらえない場合があるでしょう。

仮に40代後半でローンを組めたとしても、現実的に考えると定年後80歳までローン返済が続くのは、老後資金の大きな痛手です。

40代独身であれば、ある程度まとまった頭金を入れて借入額を減らすことも可能でしょう。

また、現役の内にこまめに繰り上げ返済することや、退職金で定年後早い段階で繰り上げ返済することを検討することをおすすめします。

40代からローンを組む場合は、老後資金との兼ね合いをしっかりと考慮して計画を立てるようにしましょう。

まとめ

40代独身の方が、今後の住居を考えるにあたり、賃貸がよいのか持ち家がよいのか、それぞれのメリット・デメリットや判断のポイントについてご紹介しました。

賃貸と持ち家それぞれにメリット・デメリットがあるため、最終的にはご自分の考え方やライフスタイルに応じて決める必要があります。

本記事の内容を参考に、将来のことを踏まえて自分に取ってどちらがよいのか考えてみてはいかがでしょうか。

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