「3回家を建てて、はじめて満足できる家になる。」と言われますが、ほとんどの人にとって人生最大の買い物である家の購入で、後悔するのは避けたいもの。ここでは、新築戸建てで多くの人が後悔する理由について検討し、新築戸建ての失敗事例と対策などについて解説します。この記事を参考にしてしっかり対策を考えることで、後悔しない理想の家作りを目指しましょう。
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新築戸建てで後悔する理由とは?
新居での生活を思い描きながら、間取りを考えたりどんな設備を付けようかと迷ったりする時間は、誰もがワクワクする楽しい時間ではないでしょうか?
ところが、楽しみにしていた新居が完成し、実際に生活をはじめてみると、「こんなはずではなかった」「こうしておけばよかった」という後悔の声を多く耳にします。
昔から、はじめての家作りで満足できる家を建てるのは難しいと言われてきました。
はじめての新築が失敗する理由とは、具体的にはどんなところにあるのでしょうか。
大きく分ければ、資金計画の問題、家族構成の問題、環境の問題、間取りの問題となります。
それらの問題について、以下で詳しく考えていきましょう。
資金計画の問題
資金計画の問題で後悔する例としては、以下の二つが考えられるのではないでしょうか。
- 予算がオーバーしたため、住宅ローンの負担が重い
- 予算が足りなかったために、希望の間取りを諦めた
家を新築する際には、「せっかく新しい家を建てるのだから、できるだけ希望をかなえたい」と、多少予算オーバーとなっても最新の設備を揃えるなど欲張ってしまいたくなるもの。
しかし現実にローンの返済がはじまると、毎月の支払いの負担の重さから、予算オーバーの資金計画を立ててしまったことに後悔する人もいるでしょう。
反対に、当初予定していた予算の範囲内では、希望どおりの間取りや設備を備えた家を建てることができずに、完成した家に満足できずに後悔する例もあります。
多少予算がオーバーしても希望を通すか、予算を重視して家のグレードを落とすかの判断は、とても難しい問題と言えるのです。
家族構成の問題
ライフサイクルに応じて家族構成は変わっていく可能性があります。
代表的な例として、以下のようなケースが考えられます。
- 子どもが増えた、親を引き取ることになったなど、家族が増えたため手狭になった
- 子どもが独立したため、夫婦二人の生活には家が広すぎる
- 離婚して別々に住むことになった
人数が増えて手狭になった家で暮らすのはストレスが溜まりますし、年老いて夫婦だけもしくは一人になったのに広い家で暮らすのは、家を維持するのが大変になってきます。
住む人の数によって、家の最適な広さは変わっていくでしょう。
環境の問題
新しい家に実際に住み始めてみると、周辺の環境が大きなストレスに感じるケースも多いです。
その他、環境からもたらされるストレスは多岐に渡るでしょう。
毎日過ごす場所となる家の周りの環境は生活に大きな影響があるのに、自力では解決できない問題がほとんどであるため、その場所に新築したことへの後悔も大きくなると考えられます。
間取りの問題
間取りの問題としては、
- 設計図では平面に描かれていたものが立体として完成してみると、思い描いていたイメージとは違った
- 生活してみると、意外と不便だった
という声が多く聞かれます。
せっかく日々を快適に過ごせるようにと建てた家なのに、後から「こうしておけばよかった」という後悔はしたくないものです。
このように、特に後悔の対象となりやすい間取りの問題について、以下の章で詳しく解説していきますので、はじめての家作りの際の参考にしていただきたいと思います。
新築戸建ての失敗事例と対策:間取りについて
はじめての新築で後悔する理由として一番多いのは、注文建築の場合に、想像していた家と実際に出来上がった家との間にギャップがあったというケースではないでしょうか。
建売の家は出来上がった実物を見て購入できますが、注文建築は設計図などで出来上がりを想像しながら作り上げていくため、素人である建築主は完成した時の状態を想像するのが難しいことが主な原因と考えられます。
そのため、はじめての新築で理想の家作りを実現するのは、とても難しいことなのです。
しかし、はじめての新築でも十分な知識をもって事前に対策を考えておけば、後から後悔するという事態は防げるでしょう。
ここでは、新築戸建ての間取りに関する失敗事例と対策についてお伝えしますので、後悔しない家づくりの参考にしていただきたいと思います。
間取りごとの失敗事例①:リビング
家族が多くの時間を共有し、時には来客を迎えるリビングの間取りは、特に力を入れて設計する部分でしょう。
そんなリビングには、次のような後悔の声が多いようです。
- リビングの日当たりが悪い。
- 個室を多めに確保した分家族で過ごすリビングが狭くなってしまった。
- リビングに開放感を出すために吹き抜けにしたところ、冷暖房効率が悪くなり、光熱費がかかる。
- 玄関からよく見える位置にリビングを作ってしまったために、来客時に落ち着かない。
- 日当たりを考えて窓などの開口部を広くしたら、家の前の道路から中の様子が丸見えになってしまうため、人目が気になりカーテンを開けられない。
- フローリングの素材にこだわり、無垢材にしたら、冬場の乾燥で隙間が空いたり傷が付きやすいなど、メンテナンスに手間がかかる。
【対策】
家族が集うリビングは、日当たりの良さが求められる一方、プライバシーへの配慮も忘れることはできません。
敷地が狭く、建物のすぐそばが道路になってしまう場合には、リビングを2階に配置することで、日当たりの良さとプライバシーの確保の両方の問題が解消できる可能性があります。
また、広々としたリビングは理想ですが、その分冷暖房効率は落ちることになりますので、両者のバランスを考慮して、自分たちのライフスタイルに最適な広さを考える必要があります。
リビングに用いる壁紙やフローリングなどの素材は見た目を重視して選びがちですが、掃除のしやすさなど、メンテナンスのしやすさにも気を配るとよいでしょう。
間取りごとの失敗事例②:キッチン
ほぼ毎日調理に使うキッチンの使い勝手が気になると、大きなストレスになるものです。
また、キッチンの好みや使いやすさは人によって分かれますので、キッチンに関する後悔は多岐に渡りますが、その中でもよく聞かれる声を以下に紹介します。
- キッチンを2階に作ったら、大型の冷蔵庫が階段を通れなかったため、ベランダからクレーン車で運び込まなくてはならず、費用が余分にかかった。
- デザイン性を重視してアイランドキッチンを選んだものの、キッチンの様子が丸見えになるので、常に片付けに気を配らなくてはならないのが大変。
- オープンキッチンは、調理の臭いや油はねがリビングにまで広がり、不便
- キッチンが狭く、動線が悪いので、作業がしづらい。
- 収納スペースが足りないので、パントリーや棚を多めに作っておけばよかった。
- 大型の冷蔵庫を置くスペースがない。
- 頻繁に使う調理器具の収納場所が、取り出しづらくて不便。
- パントリーの位置がコンロに近いため、食品が傷みやすく保存に向かない。
- キッチンの吊戸棚の位置が高すぎて使いづらい。
- パントリーの棚が固定されていて使いづらい。
- キッチンカウンターにコンセントを付けなかったので、調理家電を使う時に不便。
- 食洗器を設置したが、洗い物が出るたびマメに洗うスタイルなのであまり使う機会がない。
【対策】
このような後悔をしないように気をつける為には、以下のような対策が考えられるでしょう。
- 十分な収納を適所に作る。
- 作業の動線を考えて、必要な広さと配置を考える。
- デザイン性だけではなく、現実的な使いやすさやメンテナンスも重視して設備を選ぶ。
- オープンキッチンにするなら、カウンターに立ち上がりをつけるなどの工夫をする。
- キッチンを2階に持ってくることで日当たりの良さを実現できる一方で、大型の家電や家具などを運び込むことが難しくなる可能性も考えて、配置を決める必要がある。
間取りごとの失敗事例③:バスルーム
一日の疲れを癒すバスルームでの時間は、ストレスなく過ごしたいもの。
また、湿気がこもりやすく、カビなどが発生しやすい場所でもあるので、衛生状態も気になります。
そんなバスルームに関する後悔の例をいくつか紹介します。
- タオルや下着類、洗剤などを収納する場所が欲しかった。
- 浴室に窓がないため、換気扇を回し続けなくてはならない。
- 汚れが目立たないように床の色を濃くしたところ、カビが生えても気が付かないので、掃除が行き届かない。
- ジェットバスを付けたところ、掃除などの手入れに手間がかかる。
- 浴室テレビを付けたが、故障した時の修理代が高かった。
- 浴室乾燥機は効果の割に電気代がかかるため、使わなくなった。
【対策】
バスルームに関して後悔しないためには、以下のようなポイントに気を付けるとよいでしょう。
- 浴室で使うもの、お風呂上りにすぐ必要なものを収納できるスペースを、取り出しやすい場所に作る。
- 湿気がこもらないように、痛風を考慮した設計にする。
- 本当に必要な設備か慎重に考えてから設置するようにする。
- 設備や素材は、衛生状態、掃除のしやすさを重視して選ぶ。
間取りごとの失敗事例④:トイレ
家全体に占めるスペースは小さいものの、トイレに関する使い心地は、生活のしやすさに大きく影響します。
トイレに関して後悔したというケースを紹介します。
- 家族が多いので、トイレは二つ作ればよかった。
- 寝室のある階にもトイレを作ればよかった。
- 出入りの際玄関から見える位置にトイレがあるので、玄関に訪ねてきた人などがいると利用しづらい。
- 狭いスペースに作ったため、ドアを開け閉めするのが不便。
- トイレのスペースが狭いので、車椅子での利用の際に困った。
- トイレの壁紙は汚れやすいため、水拭きOKの汚れ防止機能のある壁紙にすればよかった。
- アクセントクロスなど、もう少しおしゃれな壁紙にすればよかった。
- トイレットペーパーなどを収納できる収納庫や棚など収納スペースを作ればよかった。
【対策】
トイレの場所と数は日常生活の快適さに大きく関わる問題なので、家族のライフスタイルなどを基に、できるだけ便利な場所に配置することが大事です。
また、汚れが気になるスペースでもあるので、床材や壁紙の素材も掃除のしやすいものを選ぶとよいでしょう。
トイレットペーパーなどの収納スペースを作ると共に、将来的に車いすが必要な生活になった場合を想定して、ある程度の広さが確保できると理想的です。
間取りごとの失敗事例⑤:子ども部屋
子ども部屋に関しても後悔の声が聞かれることがありますので、紹介します。
- 机やベッド、本棚を配置することを考えて、窓やクローゼットの扉などの配置を決めればよかった。
- 子どもが閉じこもらないように、子ども部屋には鍵を付けなければよかった。
- 子どもが増えた時には部屋を分けられるような造りにすればよかった。
- 壁紙は、子どもが成長した後のことも考えて選べば良かった。
【対策】
おとぎの国のような夢のあるデザインの子ども部屋を見て、心惹かれる方もいると思います。
ですが子どもはあっという間に成長しますので、子供部屋の間取りやデザインは、数年後も後悔しないように考えることをおすすめします。
また、一つの部屋を2部屋に分けられるような造りにしておくと、将来的に子どもが増えた際にもそれぞれの子どもに個室を与えることができます。
子どもが巣立った後はまた一部屋に戻せば、自由に使える広めのスペースを作ることができます。
間取りごとの失敗事例⑥:寝室
疲れた体を休めてゆっくり睡眠がとれるように、寝室は落ち着いた環境が理想ですが、次のような後悔をするケースが多いようです。
- 日当たりが良すぎて、朝まぶしい。
- 人通りの多い道路沿いに寝室を作ってしまい、通行人や車の音が気になってゆっくり休めない。
- 狭い空間に大きめのベッドを置いたところ、クローゼットの扉の開け閉めができなくなってしまった。
- 夫婦同室の想定で寝室を作ったが、ライフスタイルが違うため、別室にすればよかった。
【対策】
寝室を作る場所は、明るさや騒音などゆっくり睡眠をとるために問題になる位置ではないかに注意する必要があります。
これらが避けられない環境ならば、シャッターをつけたり、厚めのカーテンにしたりするなど、事前に対策を考えましょう。
間取りごとの失敗事例⑦:玄関
敷地面積が限られているとついスペースを削りたくなる場所ではありますが、外部の人の目に触れる場所ですし、玄関回りが快適だと、一日を気持ちよく過ごすことができます。
次のような後悔をしないようにしたいですね。
- 玄関にコート類などの収納スペースや玄関収納をもっと作ればよかった。
- 玄関に窓を作らなかったため昼間でも薄暗く、照明を付けなくてはならない。
- 玄関の照明のスイッチは、複数の人が利用するので、どちらの側からでも付けたり消したりできるように、三路スイッチにすればよかった。
- 玄関回りが薄暗く、防犯上心配なので、玄関前の照明は人感センサー付きにすればよかった。
- 玄関の外のポーチが狭く、人の出入りがしづらい。
- 玄関のタイルの色は、汚れの目立たない色にすればよかった。
【対策】
コート類や靴以外にも、外出の際に必要なものを収納できるスペースが玄関にあると、余分な動きがなくなりスムーズに外出できます。デッドスペースなどを利用してできるだけ収納スペースを作っておくと便利です。
また、玄関にも窓を作ることで明るさや通風が確保でき、玄関にこもる臭いや湿気の対策にもなるので、小さくてもよいので窓を作ることをおすすめします。
さらに、常にきれいな状態を保っておきたい場所である玄関の素材は、掃除のしやすさも考えて選ぶと後悔が少なくなるでしょう。
関連記事:土間のある家とは?メリット・デメリットや間取りの工夫など解説
間取りごとの失敗事例⑧:階段
階段に対する配慮は忘れがちですが、怪我の原因にもなりかねない場所として注意が必要です。
階段に関しては、以下のような後悔の声があります。
- 階段の途中にも窓を付ければよかった。
- 階段に照明がないので暗い。
- 階段の段差が急で下りる時に足を踏み外しそうで怖い。
- 手すりがないので、上り下りに気を遣う。
- 幅が狭いので、大きな物を持って上り下りできない。
【対策】
階段に使うスペースを節約しようと考えると、幅が狭くて段差が急になってしまうことがありますが、荷物を持って上り下りすることや高齢になって利用する際のことも想定して設計するようにしましょう。
快適に利用するには、通風や明るさにも配慮が必要です。
風の通りを考えて窓を付ける、照明を付けるなどの対策を忘れないようにしましょう。
関連記事:リビング階段を作って後悔しないために、知っておきたいメリット・デメリット
間取りごとの失敗事例⑨:収納
十分な収納スペースを確保したいと言うのは、家を建てる時に多くの人が希望するポイントではないでしょうか。
それにも関わらず、以下のような収納に関する後悔の声は頻繁に聞かれます。
- 収納スペースは十分確保したつもりだったが、生活してみると足りなかった。
- ウォークインクローゼットの中は、湿気がたまりやすく、カビが生えることがあるので、風を通せるように窓をつけておけばよかった。
- ウォークインクローゼットや納戸、階段下の収納など、大きめの収納スペースには、夜でも出し入れできるように照明を付けておけばよかった。
- 屋根裏収納を作ったが、出し入れが面倒で、あまり使っていない。
- 収納力を重視して集中収納スペースを多めに作ったが、片付けのしやすさを考えると、使う場所の近くにも分散して収納スペースをつくればよかった。
- 階段下や壁面など、デッドスペースを利用して、もう少し収納スペースの工夫をすればよかった。
【対策】
- 自分たちのライフスタイルには、どのような収納法が合っているのか
- 自分たちの生活に必要なものに対して収納スペースは十分か
- 収納スペースの通風など衛生状態を保つ工夫は万全か
- 収納スペースの仕様は使いやすいか
などの視点から、自分たち家族にとっての最善の収納スペースを設計していただきたいと思います。
間取りごとの失敗事例⑩:ベランダ
つい疎かになってしまいがちなスペースですが、ベランダの使い心地が悪いと洗濯ものを干す度にストレスを感じることになってしまいます。
以下はベランダに関する後悔の声です。
- 壁や柱から突き出ている部分が2m以下のベランダは、延べ床面積に含まれないため、ベランダの幅を1m以下にしたところ、洗濯物を干す際に不便。
- 家族の人数分の布団や洗濯物を干すことを考えると、ベランダを数か所に作ればよかった。
- 2階のクーラーの室外機を1階に設置してホースを伸ばすと工事代が高額になるので、ベランダに室外機が置けるスペースを作ればよかった。
- 広めのベランダを作るのであれば、ベランダにコンセントや水栓を付ければよかった。(BBQや子どものプール遊び、イルミネーションやライトなどの照明、掃除など、様々な利用ができる。)
【対策】
洗濯物や布団を干すために十分なスペースを確保できているか、よく考えて設計しましょう。
コンセントや水栓も付けておくと、利用法が広がります。
関連記事:新築戸建てでベランダ・バルコニーは必要?メリット・デメリットや後悔しないポイント
家全体に関わる失敗事例①:コンセントの位置と数
コンセントの位置と数については、後悔する例として以下のようなケースをよく耳にします。
- コンセントの位置を決める時に、家具の配置を想定して家具で隠れない場所に付ければよかった。
- 将来部屋の模様替えをすることを考慮すると、3方面か、全ての面に付けておけばよかった。
- キッチンやリビングは、特に複数の家電を使用するので、多めに付けておけばよかった。
- リビングが広めなら、掃除機のコードが届かなくならないように、壁の中央にもコンセントを付けておけばよかった。
【対策】
コンセントの位置と数を決める時には、家具などの具体的な配置を想定すると共に、家族のライフスタイルから、どこでどのようなものを利用するかを考えて、+アルファの数のコンセントを付けることをおすすめします。
調理家電、ゲームの充電、Wi-Fiの場所、掃除機のコンセント、スタンドライトなど、一か所で複数のコンセントが必要になることもあるので、後悔しないように事前にしっかり考えて決めることが必要です。
家全体に関わる失敗事例②:窓の大きさや配置
窓の大きさや配置は、通風や日当たりに大きく影響するため、間取りを決める際には大変重要なポイントとなりますが、以下のような後悔の声が多く聞かれます。
- ので、家具類が日焼けする。
- 窓を作った位置が悪く、室内に日があたらない。
- 仕事や勉強をするための部屋に直射日光が当たるので、作業に集中できない。
- 窓を複数作ったはずなのに、風の通りが悪い。
- 明るさを重視して窓を大きくしたところ壁面が少なくなり、家具の配置が難しい。
- 窓を作りすぎて、カーテンやブラインドをたくさん用意しなくてはならなくなった。
- 道路に面している場所に大きめの窓を作ったため、プライバシーが保てない。
- 隣の家の窓やベランダの位置と自宅の窓の位置が重なるため、お互いに落ちつかない。
- 窓の配置が隣の家のクーラーの室外機のすぐ近くになっていることに気が付いたのが、家が完成した後だった。
【対策】
窓の大きさや配置は、日当たりや通風、プライバシーなどに配慮することが大切になります。しかし、何が最適なのかはそれぞれの敷地の状況やライフスタイル、好みによって異なり、ある人にとってはメリットとなることが、他の人にはデメリットと感じるケースもありえます。
そのため何を重視するのか、自分のライフスタイルを見つめ直して、全体の配置を考えて設計することをおすすめします。
新築戸建てで後悔しないためのポイントとは?
新築の家を建てた後に「失敗した」と後悔することは、このようにたくさんあるのがお分かりいただけたかと思います。
では、これから新たに家を建てようとする場合には、特にどのようなポイントに配慮すればよいのでしょうか。
以下で考えていきましょう。
家族構成の変化もあらかじめ織り込んで、フレキシブルな作りを心がける
これから何十年にもわたって家族で住み続けていく家。
その間には家族のライフスタイルは変化していき、家族構成も変わっていくものです。
間取りを考える際には、今後の変化をある程度想定しながら、必要が生じた時には柔軟に対応できるように、フレキシブルな作りを心がけることをおすすめします。
具体的なライフスタイルをイメージして、生活しやすい間取りを考える
どのような間取りが使いやすいかは、家族構成やライフスタイルによって異なります。
ある家族にとって便利な間取りが、他の家族にとって便利とは限らないのです。
家族にとって最適な間取りを設計するのであれば、自分たちの具体的なライフスタイルをイメージして、生活しやすい間取りを考えることが大切と言えます。
動線にも配慮した間取りにする
家族が毎日快適に生活していくためには、動線にも配慮した間取りを工夫することも忘れてはならないポイントです。
- トイレや洗面所などへの動線
- 食事の支度や、掃除、洗濯などの際の動線
- 来客を案内する際の動線
これらの動線が悪いと、毎日の生活に大きなストレスを与えることになってしまいます。
それぞれのスペースの配置を考えると共に、必要な場所の近くに専用の収納場所を設けるなど、効率よく動ける家はストレスの少ない家となります。
資金計画をしっかり立てて、無理のない範囲で家を建てる
家は高額な買い物ですので、住宅ローンを組んで長期に渡って返済していくケースが多いでしょう。
そのためローンの返済額を考慮して、月々返済可能な額と返済期間から想定した予算内で、土地の購入費用や建物の新築費用を計算し、それに見合ったグレードの建物を建てる必要があります。
気になる設備をあれもこれもと付けてしまったり、全ての仕様のグレードを上げてしまったりすると、いつの間にか当初の予算をオーバーしているということはしばしばあります。
家を新築する際には予算の範囲内でいかに希望を叶えるか、お金をかけるべき優先順位を熟慮した上で、叶えるべき部分と諦めるべき部分を判断することがとても大切です。
新築後に後悔しないためには、無理のないしっかりとした資金計画に基づいて家を建てることを怠らないようにしましょう。
流行に左右されるよりも、長く飽きのこない仕様を選ぶ
家の間取りや仕様にも流行があります。
キッチンやバス、トイレなどの設備もどんどん新しいタイプのものが発売されていき、つい目を奪われてしまいがちです。
しかし長く住み続ける家の仕様は、一時的な流行に左右されるよりも、将来的にも飽きのこないものであるか、長めの視点で見極めて選ぶことをおすすめします。
環境はしっかり見極める
環境の問題は、家を建ててしまってからでは解決することが難しくなります。
そのため、事前にしっかりリサーチしておき、もし問題があるようであれば我慢できる範囲の問題なのか、何らかの対策が可能なのかを考えなくてはなりません。
自力でできる改善策がなく、我慢が難しいと判断したならば、その場所に新築するのは諦め、他の場所を探すことをおすすめします。
実績と信頼のある住宅メーカーに相談してみる
新築戸建てで後悔しないためのポイントについて、さまざまな角度から考えてみました。
しかし各家庭の条件や事情によって、気を付けるべきポイントは変わってきます。
具体的には、これらの記事を参考にして、実績と信頼のある住宅メーカーに相談してみるとよいでしょう。
新築戸建てのメリット
ここまでは新築戸建てについて後悔しがちなポイントを中心に話してきましたが、もちろん家を建てることにはたくさんのメリットがあります。
- 住宅ローンを利用する場合には、住宅ローン控除を適用することができる
- 資産として子供たちに残せる
- 自分たちの生活スタイルにベストフィットするオリジナルの家を作ることができる
他の人が後悔したという例を参考にして、メリットがたくさんつまった家作りをしたいものです。