新築一戸建て

戸建ての住宅ならすでに標準装備となったインターホン。最新機能や選ぶ時のポイントを紹介

注文住宅か建売住宅かを問わず、戸建ての住宅ならインターホンが設置されており、今や毎日の生活に欠かせない機器といっていいでしょう。その多様な機能を知ると、どんなインターホンを選んだらいいのかと迷ってしまうことも。そこで、さまざまなインターホンの特徴を改めてチェックして、インターホン選ぶ際のポイントを考えてみましょう。

インターホンにもさまざまな種類がある

一口にインターホンといっても、さまざまな種類があります。そして、住宅の構造やライフスタイルによって、どんなインターホンが向いているかも変わってきます。まずは、どんなタイプがあるのかを見てみましょう。

そもそもインターホンとは?

インターホンと聞いて連想するのは、「家の門や玄関に設置してあって、訪問した時に押すもの」ではないでしょうか。しかし、インターホンは、住宅以外でもさまざまな場所で使われています。例えば、病院にあるナースコールや、エレベーターなどについている緊急通話システムも、インターホンの一種です。

そもそもインターホンとは、ボタンを押すと呼び出し音が鳴り、相手と通話できる機械のこと。ただ呼び出し音が鳴るだけで通話機能がついていないものは、「呼び鈴」「玄関ベル」「ドアベル」などと呼ばれて区別されています。

インターホンの中には、音声で通話できるだけでなく、映像付きのものもあります。中には、音声のみのものは「ドアホン」、カメラ付きのものは「テレビドアホン」のように呼び分けているメーカーもありますが、通話機能がついているものを総称してインターホンと呼びます。

インターホンの種類

インターホンは今や、新築住宅なら必ずと言っていいほど設置されています。機能も年々進化していて、高機能のものでも手頃な値段で取り付けられるようになっています。

インターホンのタイプは大きく3つに分けられます。ひとつは音声のみのもの、ひとつはカメラ付きで録画機能がないもの、最後はカメラ付きで撮影または録画機能があるものです。

インターホン工業会が2020年に行ったインターホンの普及率に関するアンケート調査では、音声のみのインターホンを設置している住宅は30%、カメラ付きで録画機能がないものが27%、録画または撮影機能付きが33%、インターホン以外の呼び鈴が10%でした。

つまり、日本の住宅の90%がすでにインターホンを使っているということ。今後は、録画機能のあるカメラ付きインターホンがますます増えていくと見られています。

さらに細かい機能としては、工事不要のワイヤレスタイプ、スマートホンを使って外出先でも来客対応できるタイプ、子世帯の来客に親世帯から対応できる二世帯住宅向けタイプなど、さまざまなものが登場しています。どんなインターホンがあるのかを詳しく知って、自宅にベストマッチするインターホンを選びたいものです。

インターホンの特徴をタイプ別に紹介

どんなインターホンにも、メリットとデメリットがあります。インターホンのタイプ別に、どんな特徴があるのかを詳しく見てみましょう。

音声のみのインターホン

今はカメラ付きインターホンが主流になっていますが、音声のみのインターホンも販売されています。音声のみタイプのメリットは、カメラ付きタイプに比べると使用する電力が少なくて済むこと。特にワイヤレスタイプは、電池交換の頻度が少なくなります。

また音声のみのインターホンには、室内に取り付ける親機が受話器タイプのものと、スピーカータイプのものがあります。受話器タイプは、雑音が多い場所でも来客の声が聞き取りやすいというメリットも。

ただ防犯面を考えると、音声のみのインターホンは決してお薦めできません。新規にインターホンを取り付けるなら、よほどの事情がない限りカメラ付きインターホンがいいでしょう。

カメラ付きインターホン

カメラ付きインターホンは、玄関の子機にカメラ、室内の親機にテレビモニターが付いています。登場したばかりの頃は白黒で、映像も連続写真のようにカクカクしていましたが、現在はカラーで滑らかに見えるものがほとんどです。

カメラ付きインターホンには、録画できるタイプとできないタイプがあります。録画できるインターホンの中でも、写真のような静止画で記録するタイプと、動画で記録できるタイプがあります。

当然のことながら、録画できないものよりも録画できるタイプのほうがグレードが高く、その分だけ価格も上がります。玄関子機のカメラにもグレードがあり、より広い範囲が映るものが高性能とされています。

子機増設タイプのインターホン

玄関の外に門扉がある住宅では、できれば門扉と玄関の両方にインターホンを設置したいもの。門扉にインターホンを設置することで、防犯効果が高まるというデータもあります

門扉のある住宅なら、2台以上の子機を増設できるインターホンがお薦めです。門扉や玄関のほか、2階にも子機を設置して1階の親機と通話できるようにするといった使い方もできます。

有線タイプの場合は配線工事が必要ですが、ワイヤレスタイプなら比較的簡単に増設できます。ただし、同じメーカーのインターホンでも、シリーズによっては増設できないものもあるので、購入する際によくチェックするようにしましょう

親機増設タイプのインターホン

「リビングに親機を設置したけれど、2階にいると呼び出し音が聞こえづらい」「来客時に、いちいち親機のある部屋まで行くのが面倒」といった場合は、親機が増設できるタイプのインターホンがお薦めです

玄関の子機のボタンを押すと、室内に設置した複数台の親機が鳴り、どの親機からでも対応できるというものです。子機増設タイプと同じように、機種によっては親機を増設できないこともあるため、購入前に機能をチェックしておきましょう。

親機増設タイプとは少々違いますが、親機のほかにワイヤレスモニターを増設できるタイプもあります。ワイヤレスモニターは、ポケットに入る程度の大きさの持ち歩きできる親機のようなもので、親機と同じように来客対応ができます。家事などで部屋を移動することが多いなら、ワイヤレスモニターを導入するのもいいでしょう。

ワイヤレスタイプのインターホン

親機と子機の間を繋ぐ配線がいらず、取り付けるだけで使えるのがワイヤレスタイプのインターホンです。電源は乾電池で、半年から1年ごとに電池を替える必要があります。

ワイヤレスタイプのデメリットは、やはり電池交換の手間でしょう。電池の残量が少なくなってくると、呼び出し音が小さくなるといったトラブルも起こります。

また、ワイヤレスの電波は直線距離で100メートル程度は届きますが、家の構造によっては電波が遮断されてしまうことも。電子レンジなど電波を発する家電によって、動作が不安定になることもあります。

取り付けてみてから「使えなかった」とならないためにも、ワイヤレスタイプを購入する際には事前に自宅内の電波状況を調べておきましょう

スマートホン連動タイプのインターホン

近年では、スマートホンに専用アプリを入れることで、スマートホンを親機として使えるインターホンが登場しました。スマートホンがネットに繋がる環境であれば、外出先でも来客に対応できます

来客時には必ず録画するように設定しておいて、外出先からスマートホンで親機の録画を確認したり、玄関を電子錠にして連動させ、スマートホンから施錠・解錠したり、さらに宅配ボックスや火災警報器との連動が可能なタイプも。

対応できるスマートホンやタブレットが必要、通信環境によっては使えないといったデメリットもありますが、非常に便利なインターホンといっていいでしょう。

二世帯住宅向けインターホン

二世帯住宅で使うことに特化したインターホンもあります。通常は親世帯と子世帯で別々のインターホンとして使い、どちらかの世帯が留守の時には、もう一方の世帯で来客対応できるという、二世帯住宅向けインターホンです。

二世帯住宅では、来客が間違ってもう一方の世帯の呼び出しボタンを押してしまうこともあります。そういった時に、親世帯から子世帯に通話を転送するといった機能もついています。また、世帯間での通話も可能です。

さらに、玄関を共用している二世帯住宅向けに、ひとつの玄関子機で親世帯用のボタンと子世帯用のボタンの2つがついていて、呼び分けができるタイプもあります。

関連記事:完全分離型二世帯住宅ってどうなの?間取り例や税金面などご紹介

インターホンを選ぶ時は、何を基準にする?

さまざまなタイプのインターホンを見てきましたが、「種類が多くてどれを選んだらいいのか分からない」という人もいるのではないでしょうか。そんな時、インターホンを選ぶときの基準となるポイントをご紹介します。

設置場所で選ぶ

インターホンをどこに設置したいのかによって、親機や子機の必要な台数は変わってきます。まず子機はどこに何台設置したいのか、考えてみましょう。

そして、室内のどこで来客対応をするのかを考えます。インターホンの親機はリビング・ダイニングに設置することがほとんどですが、リビング・ダイニング以外にいる時間が多いなら、親機を複数台用意する、ワイヤレスモニターを用意するといった対策を考えましょう。

また「来客対応はリビングにある親機でするけれど、呼び出し音は家のどこにいても聞こえるようにしたい」という場合は、スピーカーのみを増設できるタイプもあります。

機能で選ぶ

インターホンの機能には、さまざまなものがあります。「こんな機能がほしい」という希望がある場合には、その機能のあるなしで選ぶのもひとつの方法でしょう。

例えば乳幼児がいる場合、インターホンの呼び出し音でお昼寝から起きてしまうこともあるでしょう。呼び出し音の音量を調整できるもの、何種類かの呼び出し音を切り替えられるもの、無音にして光の明滅で来客を知らせるものなども販売されています。

女性が一人で留守番をすることが多いなら、声色を変えられるボイスチェンジ機能がついたインターホンが防犯に役立ちます。通常のインターホンは、呼び出しボタンが押された時しか録画できませんが、中には人感センサーで録画できるものもあります。

希望する機能すべてを備えたインターホンが見つからなかったら、叶えたい希望に優先順位をつけてみましょう。そして優先度が高い機能を満たしているものから選ぶと、後々の不満を抱くことが少なくなります

工事のしやすさで選ぶ

家の新築と同時にインターホンをつけるなら、建築工事と同時に配線工事もできるので、特に気にする必要はありません。しかし、後からインターホンを取り付けるなら、工事のしやすさも重要なポイントです

また、住み続けているうちに家族構成やライフスタイルが変化することも。その時に「インターホンの子機を追加したい」などと思っても、機種によっては難しいことがあります。

機器の追加や撤去といった可能性があるなら、工事のしやすいタイプや、工事のいらないワイヤレスタイプを選ぶといいでしょう。ただし、ワイヤレスタイプの場合は定期的な電池交換が必要なので、その手間も考えておく必要があります。

まとめ

インターホンは年々、多機能化・高性能化が進んでいます。しかし、機能が多ければいい、高性能だからいいとは限りません。

例えば小さなお子様のいるご家庭なら、使いこなすのが難しい多機能タイプよりも、子供でも使いやすいシンプルなタイプが向いていることも。家族構成やライフスタイルを考えて、インターホンを選ぶことが大切です。

タクトホームでは、複数のインターホンメーカーとの取引実績があるので、それぞれのご家庭にとってベストなご提案が可能です。インターホンでお悩みなら、一度タクトホームにご相談ください。

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